旧司法試験受験から司法書士試験合格、予備試験合格へ
藤井 徹 さん
年齢 | 52歳 |
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大学 | 島根大学(理学部)卒業 |
予備試験合格時 | − |
LEC受講歴 | 入門講座が含まれるコース(入門講座、論文基礎力養成答練等)、矢島の速修パック |
※本体験記は、合格発表日を基準として年齢等を記載しています。
法曹を目指したきっかけ
私は理学部物理学科の出身で、エンジニア系の会社に就職していました。その会社の方針で、社員は毎年1個づつ資格を習得しなければならないとされていました。私は、危険物取扱主任者、消防設備士の資格をとり、翌年は何をとろうか決めるため、本屋で資格全集みたいな本を購入しました。そこで初めて司法試験に出会いました。資格の王様。日本で一番難しい資格。私はまだ若く、野心にあふれていましたので司法試験を受けてみたい、合格したい。合格できるはず。そう思いました。そしてLECの入門講座を申し込み、会社員をしながら司法試験の勉強を開始しました。勉強を進めていくうちに、法律に非常に興味を深めていきました。法律を使って仕事をしたい。法律に携わる仕事をしたいと思うようになりました。そこで意を決して会社をやめ、司法試験に専念することにしました。
LECを選んだ理由
法律を勉強するには、大学の法学部で勉強する以外では、学者の書いたいわゆる基本書を読み込むことが大事と聞かされました。しかし、基本書とは銘打っているものの、基本書はまったく基本的な事項が記載された本ではないです。そこで独学ではなく、予備校を利用して勉強をすることにしました。当時、司法試験の合格者の占有率が1位で、毎年多数の合格者を輩出しているのがLECでした。また、私は地方出身ですが、LECの支店が私の住む街にもありました。LECは基本書を用いずに、オリジナルテキストを使用して講義を行っているというのも魅力でした。以上の理由からLECを選びました。
仕事や学業、家庭との両立のコツ(時間活用術)
私はLECの入門講座を受講した当初は会社員でしたが、数か月で会社を辞めて専業受験生となりました。その後、いろいろあって、司法書士試験に合格し、司法書士事務所を開業しました。ですから、予備試験の勉強は司法書士業務をこなしながら行っていました。私の1日の勉強時間は3時間程度であったと思います。全く勉強できない日もありました。司法書士の仕事は非常に神経を削る仕事ですので、仕事が忙しい日は勉強どころではありません。仕事が落ち着いているときに集中して行うことになります。私はできるだけ自宅や自分の事務所では勉強しないようにしていました。使える時間がただでさえ少ないのにわざわざ外にでて勉強していました。自分の生活や仕事と離れた環境で勉強したほうがはかどると考えたからです。具体的にはスターバックス等のコーヒーショップや、有料自習室を使って勉強していました。両立のコツは仕事と勉強の切り替えをうまく行うことではないかと思います。
受験勉強を通じて「失敗したこと」「成功したこと」
失敗したことは、論文を実際に書いた数が非常に少ないということです。私は予備試験の論文合格までにおそらく全科目通算して20通くらいしか論文を書いていません。不合格の年で、一年で2,3通しか書いていない時もありました。仕事の都合でまとまった時間がとれにくいというのもありますが、いくら何でも書かなさ過ぎたと思います。合格した年でも、10通も書いていないと思います。このせいで今年、合格はしましたが憲法で時間切れを起こし、行政法で悲惨な答案を書く羽目になってしまいました。毎年毎年時間切れを繰り返していました。無理をしてでも論文を書く時間を取らなかったことが一番の失敗です。
成功したことは、これは矢島先生の講義で理解したことですが、論文の出題趣旨を重視することを心掛けたことです。とにかく出題趣旨は何かを発見する。読み解く。これが一番大事だと思います。出題趣旨に沿って論文を書く。法的三段論法より、判例の知識より、論点の厚い理由付けより出題趣旨の把握に努めること。これが一番大事だと思います。このような認識がもてたのは矢島先生の講義のおかげです。
LECに通ってここが良かった
LECの講座の、特に入門講座は講師間で会議を行うなどして、練りに練られて作られていますので安心でした。入門講座で基本知識は完璧につくと思います。また、前述したように私の街にはLECの支店がありましたので、そこに通うことで受験仲間ができます。オンラインだけの講義ではなかなか受験仲間はつくりにくいと思います。答練もLECの校舎で受講できますので自宅に比べ臨場感もあり、よかったです。また矢島先生の講義にもあるように、再受講割引などの制度が整っているのもありがたかったです。
LECの講座の良かった点
入門講座&論文基礎力養成答練
私は理学部出身で法律に関する知識は全くありませんでした。しかし、入門講座を受講することで法律知識を効率よく習得することができました。一人で学者の書いた難解な学術本であるいわゆる基本書を読むことでは決して身に付けることができなかったと思います。LECの入門講座は長年の講義の実績から、試験に重要なところを重点的に、しかも身近な具体例をもとに講師が初心者にもわかりやすくかみ砕いて説明してくださるので非常に有意義な講義です。私が受講した当時はオンライン環境で受講する手段がなく、家で復習のため再度講義を聞くということができなかったのですが、現在は受講形態によってはそれも可能と聞きます。入門講座を時間の許す限り何度も繰り返し受講できれば、効果は抜群だと思います。司法試験に合格するためには入門講座の受講は絶対に必要と思います。
矢島の速修インプット講座
私は入門講座を受講した後、司法試験から一時撤退していました。その後、再度司法試験の勉強を始めるにあたって、法改正や試験の傾向の変化から基本的な力を再び身に付ける必要を感じ、この矢島先生の講義を受講しました。この講義は、比較的短時間で7科目全体の重要事項を全て網羅するという講義です。テキストは矢島先生のオリジナルテキストを使用します。オリジナルテキストは六法などとおなじ大きさのやや小型のテキストです。当初はこんな小型のテキストで大丈夫なのか?試験知識は網羅できているのか?等不安でしたが、短時間で全体を回せるという使い勝手の良さと、比較的安価で受講できることから矢島先生の講義をパック(速習インプット+論文完成講座)で受講しました。その感想ですが、この矢島先生のテキストはとんでもないです。今時風にいうとヤバいです!この大きさで論文試験に必要な論点のほぼ全てと、重要判例、論文本試験の出題の趣旨・試験委員の採点実感の肝となる部分が凝縮されています。超オススメテキストです。私はこのテキストがなければ予備試験の合格は決してできなかったと思います。試験に合格するには、各科目ともこれさえ見ればいいというテキストを1冊決めることが大事だと思います。このテキストがまさしくそれです。テキストの選択に悩んでいる方は、是非この講座を受講して矢島先生のテキストを使用してみてください。
矢島の論文完成講座
矢島先生の作成したオリジナル解答例のついた、司法試験の過去問集です。各科目とも7〜8問程度の司法試験の問題がついています。加えて予備試験の問題とオリジナル解答例が5〜6問ついています。この講座もテキストが素晴らしいの一言に尽きます。私が言うのもおこがましいですが解答例が秀逸です。この解答例は矢島先生が司法試験の出題の趣旨と試験委員の採点実感をもとに作成されています。試験委員が望む解答がここに示されています。ですからよく言われる、テキストについている模範解答はあてにならないということはこの解答例には全くあてはまりません。まさに完全解がここに記載されています。自分の書く論文をいかにこの解答例の記載に近づけるか。その訓練をこの講座で行うことができます。予備試験の対策としても有効です。予備試験の論文の問題については出題の趣旨も法務省の発表は薄い記述ですし、採点実感は発表されません。しかし、近年は司法試験も予備試験も試験委員は同一であり、司法試験の試験委員の要求する解答は予備試験でも同じ視点で要求されています。ですから、司法試験の論文を出題の趣旨・採点実感をもとに勉強することは予備試験の論文の勉強に重なります。この講座で、司法試験の試験委員が要求する論文力が習得できたと思います。
今後の抱負
予備試験には合格しましたが、まだ司法試験には合格していません。予備試験に比べて書かなければならない論文の文量は2倍になります。合格率は予備試験に比べ高いとはいえ、試験自体の難易度は上がります。来年からは5月ではなく7月になり、例年に比べて2か月も準備期間が長くとれます。しっかりと対策をとって司法試験に合格したいと思います。合格後は、司法書士の業務と並行して弁護士の業務を行いたいと考えています。まずは、来年の司法試験の合格に向けて全力を尽くしたいと考えます。