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2020年度合格
N・Aさんの合格体験記

合格者

予備試験・司法試験への道のり

N・A さん

年齢 22歳
大学 大阪市立大学(医学部)在学中4年
予備試験合格時 大学4年
LEC受講歴 入門講座、予備試験論文直前パック(矢島のスピードチェック講座、論文公開模試)、予備試験口述対策講座、予備試験口述模試

※年齢・大学在学中の有無は出願時を基準としています。

法曹を目指したきっかけ

法曹を目指したきっかけは、知的好奇心です。日本の法律は、日本社会のルールです。法律を知らずに生きていくことは、ゲームのルールを知らないままそれをプレイするのと同じなのではないかと、そう当時は思っていました。まもなく成人になり、独立したヒトとして人生を歩んでいくうえで、法律知識は不可欠なのではないかと思いました。このような理由で法律に興味があったものの、漫然と本を読んで法律学の思想対立を眺めるだけでは、実用的な知識が身につくと感じず、問題演習を経ることで法律を使いこなす術を学びたいと思いました。つまり法律の勉強の指針を司法試験に求めたというのが、司法試験の勉強を始めた経緯です。

LECを選んだ理由

LECは近年どこからか現れた怪しげな予備校とは全く違う、長い歴史と成果が伴う予備校です。そしてLECは大阪梅田のみならず神戸三宮にも校舎を有し、大阪では生講義も行っています。他社であれば首都圏で生講義を受けるのは容易ですが、関西で入門講座の生講義を受けることができるのは、LECくらいなのではないでしょうか。PCの画面を見つめるよりも、教室に身を置いて講師本人の前で座っている方が遥かに勉強に集中できます。司法試験は必要な勉強量・時間が膨大なので、自分が勉強に集中できる環境整備が大切です。このような点がLECの強みです。

仕事や学業、家庭との両立のコツ(時間活用術)

私は平日は大学の講義で忙しく、予備試験の勉強に費やせる時間は限られていました。また、家にいるからといってその100%を法律の勉強に充てることなど(天才と呼ばれる方々は可能なのかもしれませんが)、不可能でしょう。そこで目を付けたのは通学時間でした。電車では勉強以外にやることがないという環境を作りました。スマホで時間を潰すのはもったいないと自覚した方が良いと思っています。司法試験は思考力も重要ですがやはり膨大な知識が必要です。通学時間等の隙間時間を定義・趣旨・規範等の暗記に充てましたが、これなくして合格はなかったと思っています。

受験勉強を通じて「失敗したこと」「成功したこと」

予備試験に最終合格した年度の論文式試験の目標は、「思ったことを正直に書く」ことでした。必要な知識が復習の繰り返しによって身についてきたと自信を少し持てるようになった時期であり、問題演習をある程度積み重ねて自分自身の誤解をひとつひとつ修正することが不完全ながらもできてきたと思い始めた時期でした。そして答案を書くときの迷いが減り、短時間でクリアに事案を分析できる場面が増えてきたという状態に達していました。
そこで、他人の言葉に頼るのではなく、記憶に依存するのではなく、自分が身に付けた知識をもとに、自分が思ったことを整理しつつも正直に書くことさえすれば、答案は形になるし、逆に知らないことでも開き直って思ったことを書くしかないという、そういう心境に達していました。必要な知識は当然のように身に付けること、問題演習により迅速かつ適切に法律構成を作り上げることができるようになること、この2つは前提ですが、それに加えて、思ったことを正直に書くこと、言い換えれば法解釈はどうあるべきか、法適用はどうあるべきか、その理想や真実を自分で追求するマインドが大切だったのではないかと思います。

失敗は、前年度予備論文にあまり惜しくもない点数で落ちたとき、答案を書く練習を大量にこなさなければ受からない、自分はその練習をする時間が取れないので次年度には受からないという判断をしたことでした。当時の自分は時間不足と本番のミスに悩まされていたのですが、今思えば時間不足も本番のミスも、単なる知識の定着度の低さ、理解の曖昧さによって生まれていたと思います。ただがむしゃらに答案を書いても解決はできますが、それが不可欠ではないし根本ではないと今では分析しています。基本的知識を繰り返し覚え、思考訓練を重ね、この程度は当然だと思えるような状態を目指すことが大事で、その過程は一つではないのだから、自分に合った方法を探してできる範囲でやればよいと思います。

LECに通ってここが良かった

LECの入門講座出身生は合格サポート制度の利用が可能です。私の年度では、合格サポート制度に登録すれば予備短答合格により論文模試と矢島のスピードチェック講座、論文合格により口述徹底対策講座を無料でいただくことができました。これらは想像以上に役立ちました。痒い所に手が届く、ちょうど欲しかったような講座がいただけます。それに、矢島先生は優秀な先生です。LECは予備試験合格を強力に後押ししてくれています。短答合格後、論文合格後に充実したサポートを受けられることはLECの強みです。

LECの講座の良かった点

入門講座&論文基礎力養成答練

赤木先生の入門講座は、論文式試験を意識して構成されています。司法試験においても予備試験においても最大の関門となるのは論文式試験です。その論文式試験に照準を当て、論文式試験に必要な知識・思考過程を効率的に確認し、短時間で全体像を俯瞰して問題演習に入る準備をすることができます。赤木先生は論文式試験を解くにあたって必要な物の見方、分析手法として条文至上主義・当事者目線を強調されており、講義の根底に根差しています。記憶した知識のコピー&ペーストではなく、答案に当事者の主張を組み込み、条文に結び付けて法的主張に仕立て上げるという大切な思想が伝わってきます。これは将来問題演習をする上で武器になってくれると思います。また、司法試験は法律実務家を選抜する試験であることから、長文の事案に基づき短時間で法律構成を行い、具体的事実に法的な意味づけを与えることが求められ、一つの論点について学術論文のように長々と掘り下げることは求められていません。そうすると各論点について、判例実務と乖離したものを含む多種多様な学説に触れて深堀りすることは、試験との関係で見れば非効率的であり、それにとらわれると合格が遠のいてしまいます。
赤木先生は講義においてしばしば学説の深入りに警鐘を鳴らされており、司法試験合格を目指すうえで危険な罠にはまらぬよう啓発していただけます。以上のように、赤木先生は司法試験合格に求められる知識・思考を効率よく伝え、受験生に勉強の指針を示しながら講義をしていただけます。

その他

矢島先生は、単に司法試験に必要な知識・思考を伝えるだけでなく、受験生に多い検討漏れ、誤解しやすい知識、手薄になりがちな論点につき先回りして教えてくださいます。このようなことを成し遂げるには単に講師自身が司法試験で高得点を取れるようになるだけでなく、司法試験を研究し、受験生を研究し、学者の先生の書籍も読んで日々研究されているのだと思います。矢島のスピードチェック講座はその成果が表れた講義で、自分自身しばしば点数に直結するような気付きを得ることができました。テキストが小型なので、スマホで講義の音声を聞いて通勤・通学中に勉強することができます。隙間時間に知識を復習し、理解を修正するのに役立つ講義だと思います。

予備試験論文模試は、予備試験形式の模試です。点数も採点表もありますし、順位・偏差値付きの成績表もあります。LECの模試はコンピューターを用いて採点され、〇×、下線やコメントが手書きではなくフォントで読みやすく表示されます。採点結果はwebで見ることができます。これには採点者の字が汚くて読みにくいという弊害が消えるという利点があります。会場受験と在宅受験を選択することも可能で、LECの校舎数の多さを生かし、日程・会場は多彩です。可能な限り会場受験で本番の時間感覚や空気感も体験し、緊張になれることが望ましいと思います。

口述徹底対策講座は、過去2年分の口述過去問につき、問題部分と、解説部分に分けた冊子を用います。口述式試験の再現答案は他社でも流通していますが、このように問題と解答で分けた冊子を用いるのは特徴的です。再現を読むだけでは、問題そのもののについて真正面から向き合えない側面があります。この講座では問題だけを見て筆記で解いてみて、後で答え合わせをすることができるので、試験形式を度外視した口述の難易度というのを窺うことができます。筆記と思ってみると、意外と簡単に感じ、本番への安心要素になることもあると思います。また、本番のシミュレーションに用いることもできます。

今後の抱負

新型コロナ感染症により、予備試験最終合格から司法試験まで3カ月余りしかありません。一気に駆け抜けて司法試験合格を達成すること、そして将来自らの法律知識を社会に還元することが、自分の使命だと思っています。最後まで最善を尽くし、任務を達成すること、ただそれだけです。感謝を忘れず謙虚に、他方で自信をもって、真摯に取り組みたいと思っています。5月に司法試験で全力を出し切り、9月には司法試験から解放されることを祈っています。

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