本番同様の問題形式と質の高さで合格できました!
椎葉 秀剛 さん
年齢 | 20歳 |
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大学 | 中央大学(法学部)3年 |
予備試験受験回数 | 2回 |
LEC受講歴 | 予備試験口述模試 |
※年齢・大学在学中の有無は出願時を基準としています。
法曹を目指したきっかけ
私が法曹を目指すきっかけは、高校で出会った人たちへの感謝にあります。私は高校でラグビー部に所属していましたが、ある時期、試合で腰を痛めてしまいました。そこから1年間、まともに練習することはおろか、歩くことすらままならない状態で、部活は当然、学校にも行くことができないことが多くなりました。何もできずに落ち込んで、部活に自分がいる意味を見いだせずに、部活をやめよう何度かと思いました。しかし同じ部員である仲間たちが、練習にも参加できない私を励まし、時には怒り、決して見捨てないでいてくれたおかげで、気持ちが前向きになり部活を続けることができました。こうした高校時代のラグビー部での経験を通して、私はスポーツが一人ではできないように、人はお互い支えあい、必要としながら生きているということ、そして部活で怪我をした私をそれでも仲間として接してくれ、ともにプレーさせてくれた仲間に恩返しがしたいと強く思うようになりました。そして私ができる最大の恩返しは何かと考えたときに、仲間になにかあったとき、そしてこれから私が関わっていく人たちを最も強力に助けられるのは弁護士ではないかと思いました。人々が生きる現代社会の最も基礎にある法律に携わり、問題が起こる前、起こった時、そして解決した後のすべてにおいて関われる弁護士ならば、今度は私が人々を支え、恩返しができると考えています。
合格までの道のり
LECを選んだ理由
LECを選んだ理由は、LECの模試が非常に本番に近いものとなっているからです。予備試験口述試験は、民事実務と刑事実務の2科目、各20分ほどの試験です。そのため各予備校の模試でも同じ時間をやっていただきたいのですが、どの予備校も多くの受験者に受講してもらうために、一科目10分ほどしかやっていただけません。しかしLECの口述模試は一科目30分と、模試の中でも最長の時間をとっていただけます。そのため、実際の口述試験と同様の問題量や時間感覚を味わうことができるので、非常にありがたかったです。また問題の質や形式も、本番の試験と同程度のものと、昨年受講された先輩方から聞いていたのも決め手の一つです。これは時間の問題とも関係してくるのですが、本番よりも短い時間ならば、簡単な問題を幅広い分野から多く出すか、本番と同レベルの問題を少なめに出すことしかできません。また予備校側の主査役の方も、時間がないあまり、こちらの解答を急かしてきます。しかしLECは本番と同程度以上の時間をとってくださるので、自ずと問題形式と質が本番に近いものとなります。また主査役の方も焦らなくていいので、こちらの解答を急かすこともありません。本番の口述試験ではこちらの解答にけげんな顔をすることはあっても、それは誘導の一種であり、こちらの解答を急かすことは基本的にありません(急かすくらいなら、打ち切りにすると思います)。そのため、問題形式や質が本番に近いと聞いていたことも、決め手の一つです。もう一つの理由が、主査役の方からの解説と、模試受講後に配られる解説冊子の完成度が高いと聞いていたことが挙げられます。大体の予備校が10分模試をやり、その後5分で主査の方が解説をする、という形をとっているのですが、LECは20分ほど模試をやり、その後10分ほどの時間をかけて主査の方が総評をくださいます。自分の模試の出来具合について、具体的にかつ時間をかけて説明してくださり、また時間的に余裕もあることから、こちらから遠慮なく質問できるので、本番前に不安を徹底的に潰していけます。また主査役の方が、本番同様、実務家の方であったりするので、口述試験を出題者である実務家目線で解説していただけるのがありがたかったです。同様に、解説冊子も非常に詳しく、模試で出た問題が本番に出たならば、完璧に解けるほど、分かりやすく詳しいものでした。以上が私がLECを選んだ理由です。
仕事や学業、家庭の両立のコツ
私は現在大学3年生で、当然ながらほぼ毎日授業に出なければならず、純粋な試験対策にかけられる時間はそれほど多くはなかったです。また法律系の授業は試験に直接にせよ間接にせよ関係はあるのですが、一般教養の授業等、必ずしも試験に関わらない授業も出なければなりません。そこで私が心掛けていたのは、授業で学ぶことは、なるべくその授業の時間内で完結しよう、ということです。私の周りでは、試験が近づいてきたり、また試験が近くなくても「勉強が忙しいから」という理由で、多くの人が授業中に内職をしています。しかし私は試験が近づいてきても、基本的には内職をしませんでした。その理由は、内職をして授業を聞いていなかった箇所を自分の力で理解するには、授業を聞いて理解するよりも労力と時間を要すると考えているからです。内職をしている場合でも、その間授業で先生が話されたことはテスト範囲に含まれるのが通常ですし、また直接には含まれなくても、テスト範囲の箇所を理解するのに役立ったりします。そのため内職をして授業を聞いていなかった箇所はその後、自分で教科書を読むなりして理解しなければなりませんが、大抵は時間がかかります。当然です、授業ならば先生が教科書に書いてあることを補充したり、また図や表等を使って分かりやすく説明していただけます。一方、自分一人で教科書を読むだけでは、自分の理解を助けてくれるのは教書の文言しかないので、授業よりも理解するのに時間がかかるのは当然といえます。さらに授業は、今まで授業で説明したことを前提としますので、内職を重ねてしまうと今度は授業すら理解することが難しくなってしまいます。結果、最も理解するのに効率がいい授業を受けることがつらくなってきます。そして内職を積み重ねた結果、テスト直前には理解できていない範囲が膨大になり、精神的にも追い詰められ、他の教科の勉強時間を圧迫しながら内職して授業を聞いていなかった範囲を勉強し、結果どれも中途半端に終わって、成績は散々になる、という悲しい結果が待っています。そのため私は、忙しくても授業で習うことは、なるべくその授業の時間内で理解し消化しようと心掛けていました。
受験勉強を通じて「失敗したこと」「成功したこと」
失敗したなと思うことは、自分が受けた模試等の試験問題を復習してこなかったことです。私は基本的に模試等で解いた問題の復習はしてきませんでした。理由は①復習に時間をかけるくらいなら、新しい問題を解いたほうがよいと考えていたこと、②自分のできなかったところを見返すのがつらかったこと、の2つです。まず①についてですが、私は科目ごとに軽いインプット→短答式試験の問題演習→論文式試験の問題演習というサイクルで勉強していました。そのため、途中途中で模試等があっても、それは自分が立てたサイクルから外れた、いわば「余計なもの」であり、その復習にかける時間がおしいと考えていました。模試で出た箇所の復習は、問題演習をやっていれば自ずとカバーできる、そのためわざわざ特定の分野のみを厚く考えさせる模試の復習をすることは、効率が悪いと思ったのです。しかしながら今ではそれは、間違いだったと考えています。なぜなら模試で解く問題というのは、本番同様の時間をかけ、また本番と類似した緊張感で解くため、復習するときの理解度が自分で問題演習をするときとはまるで異なります。そしていずれにせよ、予備試験や司法試験までに自分が受けた模試の復習をきちんと積み重ねていれば、時間はかかるものの、本番で「使える知識」として、自分の血肉となっています。これは問題演習をじぶんでやっているのみでは、なかなか身に着けることが難しいです。そのため今では、模試の復習をきちんとしておけばよかったと考えています。②についてですが、これは私の心の弱さに起因します。模試の問題というのは、大抵典型論点をひねってあったり、または未知の論点を出してくるので、完璧に解ける人など基本的にいません。論点を外したり、結果が散々な人が大半でしょう。私自身も模試の成績は散々でした。そのため自分の悪い成績を見るのが嫌で、結果を早く忘れるために復習をしませんでした。ですが先ほども書いたように、模試はできなくて当然です。そこに恥ずべき要素は基本的にありません。またもしあったとしても、模試で出たにすぎません。本番で解ければ、それで勝ちなのです。だから見たくない気持ちもわかりますが、「ここで間違ってよかった。本番解けるようにいま、復習しよう!」という気持ちで、徹底的に復習したほうが良いです。予備校の模試を多くの人が受けていることを考えると、むしろ模試で出たところは多くの人が本番で出ると山を張っているとみてもおかしくはありません。ですので復習をしないことは、危険ともいえます。そのためいずれにせよ、できなかった模試等の問題ほど、しっかり復習することをおすすめします。
LECに通ってここが良かった
LECの口述模試を受けてよかったと思うことは、上記のこととも重なるのですが、本番にもっとも近い模試のひとつだったということです。LECの口述模試は、本番さながら、一科目20分程度の時間をかけてくれます。そのため、自ずと問題の形式と質も本番に非常に近いものとなってきます。LECの口述模試のおかげで、私は口述試験本番の問題形式、答え方、答えるタイミング、誘導の乗り方を、本番前に学ぶことができました。いくら再現答案をみて、自分で答えを考えていても実践に勝る練習はないと思います。そのため、本番に近いLECの模試を受けなかったら、私は本番でもっと動揺した状態で試験に望んでいました。また模試の解説の完成度が高いことも、口述試験の合格に繋がりました。LECの解説冊子は、同じ問題が出たら完璧に解けるような詳しさで書いてあるのはもちろんですが、どこに重要性の基準を置いていることが明らかなように書いてあるので、他の論点を学ぶ場合にも重要度をつける参考になりました。そのためLECの解説冊子で重要度をつける基準を参考に、他の論点の重要度もつけることにより、メリハリをつけて勉強することができました。
今後の抱負
今年は運よく、学部三年生で予備試験に合格することができました。自分が努力したのも多少はあるでしょうが、これはLECを初めとした周りの方々がサポートしてくださったおかげだと考えています。そのためまずは、周りの方々が支えてくださったことを無駄にしないよう、司法試験合格に向けて、しっかり勉強をしていこうと思います。また今まで、大学に入学してからは予備試験及び司法試験合格に向けて勉強することが中心でしたので、司法試験が終わった後は、司法試験以外の勉強や趣味に時間を費やそうと考えています。司法試験合格に、必ずしも学問的な法律の知識は必要ありません。しかしそのような知識は、今後仕事や、自分の人生を生きていくなかで、必ず生きてくると思います。そのため、学問的な法律も学んでいきたいです。また全く法律とは関係のない、哲学や芸術、スポーツ等にも力を入れたいです。私たちが今後、法曹として生きていくには必ずしも必要になるものではありません。しかし、私の人生を豊かにすると考えています。そのため、ここまで勉強を頑張った自分へのご褒美としても、今後はこれらに時間をかけていきたいです。