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地域の問題は地域で片づける

反町 地方分権についてはいかがでしょうか?
藤井 非常に大事な問題です。新しい憲法を制定するときには、地域の問題は地域で片づけるようにして、国が関与してはならないという条項を設けることです。そうすれば、個別補助金などなくなってしまうでしょう。地方自治体がその地域に特別養護老人ホームを作るのに、なぜいちいち厚生省の了承が必要なのかということです。金を握っている中央が、了承しなければ、出さないというのは、地方をコントロールする仕組以外の何ものでもありません。憲法の改正によってそのようなことを直すべきです。今のままでは、地方自治体は国の手足でしかありません。
反町 なぜ、そのようなことになっていると思われますか?
藤井 よくいわれるように、役人が自らの権力を拡大するため、というのは表向きの理由です。実は最大与党がこの制度を悪用しているのです。市町村に対して、『いうことを聞かないと、予算をつけてやらない』という。『いうことを聞かない』とは、つまり『票を出さないと』ということです。これほど民主主義の原則を踏みにじる行為はありません。地方分権が求められているにもかかわらず、某党の候補者のところに、陳情の市町村長がずらりと並ぶような仕組など、私からいわせれば、漫画以外の何ものでもありません。特定業界に対しても、『いうことを聞かないと、締めつけるぞ』という。そのようなことが許されて、民主主義国家といえるでしょうか。
反町 少なくとも昭和20年以降はそのような光景は止めていただきたかったと(笑)。



藤井 『昭和75年』だというのに、いまだにそれをやっているわけです。
反町 しかし、公共事業投資も高度成長期のようには出せない時代になりますね。
藤井 予算が締まってくれば、今のようなことは自然に潰れると言う人もいます。何よりも、有権者のみなさんが鋭い目で政治を見るようになっています。体質からいって、あの党に都市政策はできませんから。
反町 いよいよ時代が変わると?
藤井 そのときは、もう目の前に来てるのではないでしょうか。ぜひ期待していただきたいと思います。小沢党首のテレビCMではありませんが、われわれは殴られても、殴られても、歩みを止めませんから(笑)。



 
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