反町 次に消費税について、お聞きしたいと思います。税制全体において消費税はどのような位置づけになっていくのでしょうか?
藤井 私たちが学校で習ったのは、所得税というのは、所得の多い人ほど、多く取るから、公平な税だということでした。しかし、それは建て前です。今では学者の中に、所得税は不公平だという方が多いわけです。つまり所得はごまかすことができるということです。
反町 やや語弊のある表現かもしれませんが、たとえ不正に得た金であっても、使うときは堂々と使うわけですから、その意味からも消費にかける税金のほうが公平といえるかもしれません。
藤井 よく言われるのは、どんなにすぐれた税務署が相手でも、本当に隠す気になれば、ある程度
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は隠せるから、所得税は不公平だということです。その対策として、私たちは公平な税制のひとつとして、納税者番号の導入を公約としました。それは利子配当の分について総合課税するという意味での公平性ということです。
ただ現実には、ご指摘のように、それとは違う次元のおかしな金があるわけです。ですから、私は学者が言うところの支出税のほうが合理的で、公平だと思います。
反町 高度消費社会となり、消費がGDPの7割を占めるようになってきますと、消費を柱とした税制を構築する必要があるということでしょうか?
藤井 直間比率の是正というと、すぐに出てくる反論が、『消費税を増やして、お金持ちの所得税や大企業の法人税を減らすのですね?』というもの
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