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福祉におけるNPOの活動

--福祉サービスを実施する上でも市民の協力は大切ですね。
「我孫子市における介護保険で一番の特徴はサービス提供のかなりの部分を市民、事業者が支えているということでしょう。具体的にいえば、介護保険のスタート時点から事業者としてやっていただけるNPOが2団体あります。ひとつはホームヘルプサービスをやっているところ。もうひとつは、介護保険のメニューの中には住宅改造もありますが、それをやっているNPOがあります。我孫子市内の住宅900軒以上に手すりやスロープをつけたいう大変な実績をもっているグループです。
 ホームヘルプサービスについては、生活協同組合も事業者となります。この生協は在宅介護支援センターも運営します。その他、市民活動から社会福祉法人の資格をとった団体があり、現在、デイサービスを行っていますが、これから痴呆性高齢者のグループホームを作る予定です。
 我孫子市のように人口10万人少しくらいの規模の自治体で、市民活動がこれだけ介護保険サービスを直接、支えて行くというのは全国でも少ないと思います」
--行政としては、そのような市民活動を支えることが大切ですね。
「それは行政の側もかなり意識してやっ


てきています。我孫子市ではすでに平成11年度の段階から、市民団体に委託してホームヘルプサービスやデイサービスの事業を行ってきました。介護保険に先行して市の事業を委託し市民団体に委託料を払って、財政的に支えて育成してきたわけです」
--介護保険が語られる時、民間における新たなビジネスチャンスというとらえ方がありますが、非営利の市民活動も、重要な担い手になり得ると?
「民間のシルバー産業が参入してくるとき、市民活動から育った団体も同じように肩を並べて事業者になっていれば、福祉サービスを利用する市民の側はどの事業者にしようかと選択の幅が増えるわけです。そのような状況にもっていくことは、我孫子市全体として福祉サービスのレベルアップをしていく上で、大きな意味があると思っています」

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