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税制における国と地方の役割分担を明確に

−租税実体法の体系整備について、今後どのように進めていくお考えでしょうか?
「非常に大きく、難しいテーマですが、まずひとつには国と地方の役割分担を明確にすることによって、地方分権実施の源である税の配分を適正に行うことができる税制を考える必要性があるということでしょう。基本的には、国税を応能負担、地方税については応益負担を原則として、租税体系を再構築することが考えられます。そのとき、地方税の外形標準課税も論議の対象になると思います。  もうひとつは、日本がこれから迎える少子高齢社会における、社会保障制度のコスト負担の在り方をどうするかということです。
徴収を保険料にするのか、税にするのかという選択が迫られると思います。税による負担にした場合、広く、浅く課税することになりますが、その際は、申告納税制度に基づいて、納税者の理解を求めるための方法を検討することが必要です。財政状況の改善の過程などに関しても、きちんとディスクロージャーしながら、国民の理解を得なければならないということです。
 また税務行政につきましては、現在の税法の問題として、税制があまりに複雑になっていて、一般の方には分かりにくいことがあると思われます。その理由のひとつとして通達が多いことが指摘されています。ですから、


通達を法令に組み入れていくような方法も良いのではないかと思われます。
 さらに国際的な課税制度の整備ということもあります。外国税額控除制度や移転価格税制など新たな問題が出てくると思います。
 いずれにせよ、長期的な視野に立った改革が求められていると思います」



 
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