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外形標準課税導入に関する意見書

−地方税制について、東京都の石原都知事が打ち出した銀行への外形標準課税が話題になりました。地方分権を進めるにあたって、地方自治体の安定的な財源確保という意味から期待される一方、さまざまな問題点も指摘され、広く社会の論議を呼んだことは記憶に新しいところです。これについて、連合会としてのご見解は?
  「今年の6月28日に理事会で、日本税理士会連合会としての見解を決定して、7月4日に国税庁長官、大蔵省主税局長、自治省税務局長、税制調査会長あてに、『法人事業税の外形標準課税導入に関する意見書』として提出しています。
 賛成・反対と簡単に片づけるのではなく、導入にあたっての基本的なスタンス、あるいは、
こういう部分は賛成だが、こういう部分は反対であるというきめ細かく意見をまとめたものです。 まず導入するにしても、そのための前提条件があるという指摘をしています。その前提条件としては、地方自治体の行財政改革、あるいは抜本的な歳出の見直しを行うこと、国税・地方税全体の税制改革の一環として位置づけること、さらに地方分権を推進することをあげています。それによって納税者の理解があって、そのうえで初めて外形標準課税を検討するべきではないかというスタンスから入りました。
 また外形標準課税について、税制調査会地方法人課税小委員会報告が、4類型(1・事業活動価値、2・給与総額、3・物的基準と人的基準の組合せ、4・資本等の金額)を示されています。


われわれはそれぞれについて試算しましたが、その結果、それぞれ難点があり、 4類型の中では、『事業活動価値』が適当であると考えられるものの、これをただちに採用するのは問題があるという結論に達しています。示された4類型については解決すべき問題点が多いことを指摘しました。
 また負担の公平を図る観点から外形標準課税を検討すべきとしていますが、赤字法人、中小法人に対しては負担の軽減措置を講ずることなど、解決すべき問題点をあげています」
 



 
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