自分の学習状況に合わせて講座を選択できる点が良かった
栃内 健志 さん
受講講座 | 2011年:ストレート合格コース(通学) 2012年:1次合格講座(通学、財務会計のみ) 2013年:2次合格講座 2013年:1次中上級アウトプットコース(企業経営理論、財務会計) 2014年:1次中上級アウトプットコース(経営法務) |
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受講形態 | 通学Webフォロー付き/通信講座 |
1. 受験の動機
学生の頃から自分の住んでいる地域に直接的な貢献を行うことに憧れを抱いており、それを実現できる方法・手段を探していました。
会社で築けるキャリアパスが一つの道しかない中で、どのように他の人と差別化したキャリアを築くか悩んでいた時に、昔からの思っていた願望を思い出し、それを実現できる資格を調べた結果が経営コンサルタント、中小企業診断士でした。
2.LECを選んだ理由
受験機関選びのポイント
一つ目は講師と直接対話がする機会があることです。生講義やセミナーを通じて、講義や質問のやり取りだけではなく中小企業診断士の世界、コンサルティングの現場のお話を拝聴出来ることはとても価値あることだと思います。
二つ目は、職場から歩いて通える自習室の存在です。生来私は自宅では集中できないタイプなので、効率の良い学習を行うためにも仕事帰りに立ち寄って勉強が出来る自習室があることが、必須の条件でした。
数ある受験機関の中から LECを選んだ理由
一つ目はスタッフの方の対応の良さです。こちらの質問や要望に真摯に対応していただいた事から、安心して受講が出来ると思いました。
二つ目は生講義を開講していたことです。スケジュールが決まっている通学講座で学習ペースとモチベーションを維持できること、通信講義で予習した後に生講義を受けるという違う講師による学習の相乗効果が期待できることです。
三つ目は、講座がメニュー化されていて自分の学習状態に合わせて選択できることです。科目別に受けたい、弱点の補強をしたい、答練と模試だけ受けたいといった要望に対応している点がとても気に入りました。
LECの講座の良かった点
一つ目は、先に挙げた、講座がメニューとして細分化されている点です。財務会計のキャッシュフロー計算書が苦手だった私ですが、オプション講座の受講で理解を深めることができ、後の二次試験の学習にも大いに役に立ちました。
二つ目は、二次対策講座の答案の、講師の先生による懇切丁寧な答案の採点です。アルバイトが採点している学校もある中、採点講師の名前が入った直筆の熱がこもった答案が返ってきた時にはこちらの気持ちも熱くなりました。
三つ目は、二次試験講座そのものです。受験校にありがちな小手先のテクニックやメソッドを教えるのではなく、事例をとことん分析する方針に共感が持てたことです。事例整理シートの作成を通じて与件設問を「読む」力をつけ事例の課題と進むべき方向性を読み取り、一貫性のある答案を書きあげる考えが私にぴったりと合い、二次試験は一回の受験で合格する事が出来ました。
3. 具体的な学習方法について
1次試験対策の学習方法
通常の学習の他に、徹底的に隙間時間を活用しました。A7サイズのメモ帳を用意し、テキストや過去問の論点や解説を書き込み常に携帯し、解ったことはすぐに追加し少しでも空き時間があるとすぐに読んでいました。
1次試験に合格した年は、上記の他に過去問攻略方法を変え、年度毎に解くのではなく、複数年の過去問を分野・論点別にまとめ、集中して解いていました。この方法で苦手な論点を克服することが出来ました。
2次試験対策の学習方法
1次試験が不合格だった年は、2次の合格年までは徹底して「読む」訓練を行っていました。 講義で教わった事例の読み方を元に事例の与件設問を何度も読みながら事例整理シートを書きあげることから始め、徐々に与件設問を時系列で素早く整理出来る状態まで仕上げました。
1次試験合格後、すぐに、「書く」訓練、具体的には80分以内に答案を書きあげる練習を始めました。具体的には、解答のケアレスミスを無くすために設問分析・解釈に重点を置き、設問自体で聞かれていることと設問間の関係を紙に書き出す練習をしていました。
2次試験の直前は、1次知識の補充と答案でよく使うフレーズの写経を行いました。試験の本番で、与件から書き出せる所が見つからなくても一次知識から引き出し瞬時に書ける状態にしました。
上記の他にも、1次に落ちた年でも直ぐに2次の学習に取り組みました。具体的にはLECの「3時間遅れの2次本試験模試」等でその年の2次試験を必ず解き、LECや他校の解説会に参加し、講師の先生に積極的に質問を行っていました。
試験直前期の効果的な学習方法は?
先に挙げましたが、2次試験においては、1次知識の再補充と、答案で良く使うフレーズの写経が効果的でした。以前から金城先生に与件と模範解答写経の大切さを説かれていましたが、なかなか着手できずに超直前期を迎えた私は、1次試験の過去問の選択肢の中から使えるフレーズ、市販の2次試験教材の中から答案によく使うフレーズをまとめ、時間の許す限りひたすらノートに書いていました。
不得意科目の克服法とは
長年企業経営理論に足を取られ1次合格が出来ない状態でしたが、過去問攻略のテクニックを他校受講生から教わることで克服できました。
習ったこともない本試験問題を最低限の知識で解くためには、知識の積み重ねだけでは後手に回ります。設問と選択肢の論理構造を徹底的に分析するテクニックを習得することで、本試験の点数を40点台後半から70点台に伸ばすことが出来ました。
2次試験においては、事例Vが苦手で、直前期になっても時間内に答案を書くことが出来ずにいましたが、「多面性を意識しないで丹念に丁寧に与件を読むように」「事例を丁寧に読むことがつまるところ答案の多面性につながる」とアドバイスを受けることで、答案を書きあげることが出来るようになりました。
このように、他のやり方も一部取り入れることも合格の秘訣だと思います。
使用した基本書・参考書・問題集があればその書名と、その活用法を教えて下さい。
1次試験対策として
LECの1次テーマ別問題集と、同友館の「過去問完全マスター」を使いました。
得意科目の再入力にLEC教材、苦手科目は過去問完全マスターと使い分けていました。
どちらも論点別に過去問がまとめられており、苦手分野の克服にとても役立ちました。
2次試験対策として、
「中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識」
「中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全ノウハウ」
を使いました。この2冊は超直前期の学習にとても役に立ちました。
オリジナルのサブノート活用法
基本的にA7のメモ帳にまとめていましたが、経済学だけはサブノートを作成しました。方眼ノートを横に使い、左にグラフ、右に説明という形で書き込み、ノートをぱらぱらめくる事で、グラフの変化前、変化後が視覚的にわかるように工夫をしました。
4.多年度受験生合格の秘訣
前回失敗してしまった要因はどのようなことだったと思いますか?
1次試験の企業経営理論の過去問攻略方法を間違えていたことです。
知識を詰め込んで答練や過去問を解くだけでは後追いになってしまい、本試験の見たことも聞いたことも無い問題に太刀打ちできませんでした。
不合格を乗り越えて合格できた要因とは?
長年足を引っ張っていた企業経営理論の攻略に成功したことです。
先に書いたように、過去問から企業経営理論特有の問題文と選択肢の論理構造や論点のずらし方の癖を学び分野別に徹底的に解いたことにより、本試験得点を40点代後半から70点に伸ばす事ができました。
5.今後の展望など
診断士学習から得られたこと
診断士の学習を通じて素晴らしい勉強仲間に出会えた事です。具体的には、中小企業診断士の勉強を通じて色々な年代、様々な職業の方と親しくなることができました。
今後、資格を生かして、どのような仕事をしたいですか?
職業がソフトウェア開発なので、中小企業のソフトウェア開発プロセスの評価に携わる仕事をしたいと思っております。その一方で、街づくり町おこし等の、地元に活気を与える市民活動に対する経営的支援が出来たらと考えています。
これから受験する方へのアドバイス
1次試験に落ち続けて受験を断念する方も多いと思います。
私は1次試験合格に4年かかりました。しかし2次試験は一発で合格しました。
診断士になりたい気持ちが少しでもあるならば、決して諦めずに勉強を続けて欲しいです。
2次試験は「守→破→離」のプロセスを踏むが大事だと思います。「守(一つの受験校のやり方にこだわり続ける)」に長けても、「破(他校のやり方に目を向ける)」に長けても合格には近付きません。自分の特性と受験校の特性を比べて足りない所に対し、他のやり方を十分吟味の上で取り入れ、自分の型を作る「離」に到達した人が、合格すると思います。