反町 およそ現実的とはいえない解釈がまかり通っていると?
岡崎 しかも外交政策上、それが得策だからそうしているというのではなく、法律に照らして、何ができるか、何ができないかということしか考えないのです。 一例をあげますと、アフリカのルワンダの内戦が激化して、多くの避難民が隣接するコンゴ(当時、ザイール)に逃げました。その避難民が悲惨な状況に置かれたため、1994年に国連が加盟国に緊急援助を要請して、日本も自衛隊を派遣することになりました。そのようなとき、通常どうするかというと、何をするべきかを考えるわけです。必要な食料や医薬品を用意して、それを運ぶ人間の安全を確保する準備をしたうえで、送り込む。ところが日本の場合、
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何ができるかということしか考えないのです。ルワンダは小さいな国で、その辺境で戦争をして、避難民が隣接するコンゴ領内に逃げた。コンゴは広大な国ですから、日本の部隊がコンゴの飛行場を利用すると、避難している場所からあまりにも遠くなってしまうので、ルワンダに着陸しなければならない。ところが、日本の部隊は紛争地域に行けないことになっているから、ルワンダの飛行場は使えない。あるいは、行く際の武装としては、機関銃は1丁ならいいが3丁はいけないといった議論になってしまう。酷い目に遭っている難民を助けるには、何をなすべきかという発想がない。そのような事態に直面すると、みんなで頭を突き合わせて、法律の条文を見ながら、 |