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責任のある住民のチェック機能

−住民が行政評価に参加していくためには、どのような心構えが必要ですか?
「『住民参加』という言い方は、すでにあるものに住民が参加していくということで、考え方として、行政依存になっていると思います。そのような形ですと、住民はあまり責任を感じないで、発言ができるわけです。それでは、たとえグループインタビューやアンケートを実施したところで、行政側からすれば、『住民は無責任に言いたいことを言う』という関係になってしまうと思います。
 今、市民団体はかなり意識が高くなっていますので、民と官の関係は『住民参加』からもう少し
先のパートナーシップという関係性に移りつつあるのではないかと思います。それは対等な関係で、住民の側にも責任があるということになります」

−そのようなパートナーシップを形成していく方法として考えることは?
「例えば、住民はチェックをするだけではなく、企画立案の段階から関与していく。総合計画の策定段階から、住民が参加するという方法もありますし、一定の予算の枠を決めて、住民に投げ、使い方を任せてしまうという方法も考えられるでしょう。そのような方策を積み重ねていくことで、


行政と住民のパートナーシップをしだいに形成していくべきだと思います。
 その前提となるのは、なんといっても情報開示です。行政と市民が情報を共有化することが第一歩です。責任のあるチェック機能も、それがあって初めて働くといえます」

−住民の声を取り入れるためにインターネットを利用する自治体も多くなっていますか?
「すでに電子会議室という形で利用している自治体があります。ITの活用は有効な手段になると思います。もちろん、それだけというわけにはいきませんが、有効な手段のひとつになりうることは確かでしょう」
−最後に、今後の活動のご予定をお聞かせください。
「私としては、これからも住民主役という形の行政評価制度に取り組んでいきたいと思いますが、そのとき、一住民として、行政の方たちに接していくことを心掛けたいと思っています。そのことが行政サイドからすれば、新しい視点であったりすると思うのです。その立場で見ると、行政サービスについてなぜ? ということが多いわけです。住民サービスのための窓口が昼休みは閉まっているとか(笑い)。そういうことを、おかしいと感じるような一住民としての感覚を大切にしていきたいですね」


 
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