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国の政策評価導入のポイント

−都道府県より、さらに規模が大きい中央省庁で、政策評価制度を成功させるためにポイントになるのはどのようなことだとお考えでしょうか?
「三点あると思います。ひとつは人材です。政策評価にあたる人材の確保、あるいは養成をどうするかです。もう一点は情報公開がどこまでできるのか。そして、三点目は第三者の目をどのように取り入れていくかです。これについて、中央省庁では、政策の重要度など必要に応じて有識者など第三者の客観的な目を入れる形を考えているようですが、やはり、つねに外部の目を入れていく方
法を考えるべきだと思います。行政主体の政策評価だけでは、どうしても客観性を担保できない部分が出てくるでしょうし、国民の情報公開の要求に耐えられない面 も出てくるのではないでしょうか。
 もちろん最初から完璧な制度を作ることは難しくて当たり前ですが、自分で作った問題を自分で解いて、○×をつけるだけの自己評価にはしていただきたくないと思います。自らチェックするという意味で、行政自らの政策評価は必要ですが、それを改めて第三者の目で採点し直すことが必要


です」

−住民が主役となる行政評価と、行政をウォッチするシステム、例えば会計検査院や行政裁判などとの関係についてお考えのことは?
「もちろん市民によるチェックと、行政監察などの組織によるチェックの両方が必要ですが、二重手間のようなことを避けて、効率的・効果 的なチェックを実現するためには、何かしらの有機的な連携が必要だと思います。公的機関によるチェックは合規性や合法性については有効でしょうし、行政評価では、市民の視点からのチェックをカバ
ーするといったように、チェックするポイントごとのすみ分けを考えるなどです」

−住民の視点による行政評価システムの確立をご提言されていますが、情報公開条例などを利用して行政チェックを行う市民オンブズマンとの違いはどのような点にあるのでしょうか?
「私は行政評価制度ではオンブズマンとも、NPOとも違う、どちらかといえば、サイレント・マジョリティ(物言わぬ 大衆)の声をひろっていけるシステムを考えることが重要だという気がしています」



 
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