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官民による需給調整機能

--今後の需給調整における官民の役割をどのようにとらえられていますか?
「民間の需給調整機関に対する評価の変化にともなって、官民の連携が大切になります。 従来の需給調整についての整理は、公共職業安定機関の役割を補完するのが民間の需給調整機関というものでした。国の役割としては、公共職業安定機関を使って直接、需給調整を行うことに重点を置いていましたが、これからは国は需給調整全体についてルールを作り、その履行については民間と連携、協力していくという考え方です。今後、それに沿って官民連携を進めていきます」
--具体的にはどような連携・協力が考えられるでしょうか?
「まさにスタートしたばかりで、中央レベルでも、民間の機関との協議機関を作って、具体的にどういう連携が有り得るか検討を進めている段階です。すでに民間需給調整機関の情報のうち、公共職業安定機関に置けるものは置かせていただき、利用者に提供するといったことは開始しています」
--公と民、それぞの適性に応じた役割分担ということはお考えですか?
「まず派遣事業は、派遣元が労働者を派遣して、派遣先の指揮・命令を受けて、働いていただく形態で、公共職業安


定機関が行う仲介・紹介とは異なる形態ですから、民間事業者が独自に迅速・的確な需給調整の機能を果たしていただきたいと考えています。
 職業紹介事業については、これから民間の事業者が増えていくと思われ、活力なり、創意工夫といった面を活かしていただきたいと思います。民間の事業者は利益を得る目的で事業をされるわけで、それに合った部分を得意分野とされるようになると思います。
 ひとつは短期の雇用が繰り返されるようなタイプの労働に関する紹介事業です。例えば家政婦職業紹介所、マネキンや配膳人といった業務は民間の特性に
向いた事業ではないかと思います。また給与水準の高いホワイトカラーなどについて、きめ細かなカウンセリングやコンサルティングを行いながらの紹介は公的な職業安定機関としては難しい部分ですので、民間の事業者の方が力を発揮されるのではないかと思います。
 ただ、われわれとしては入り口から民間の役割分担を区分けするという発想はなく、これから公共、民間それぞれが工夫していけばいいのではないかと思っています」

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