必勝するには模試を本番と思って時間配分する訓練を
井川 紀道さん
受講講座 | 再チャレンジ合格フルコース+スーパー合格講座 |
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受講形態 | 通学 |
職業 | 金融業界 |
模擬試験得点 |
6回中6回受験 基礎1:42点 基礎2:39点 実戦1:41点 実戦2:37点 実戦3:44点 ファイナル:45点 |
本試験得点 | 40点 |
得意科目 | 権利関係/法令上の制限・税・その他 |
不得意科目 | 免除科目 |
受験を決めた動機
知人が宅建試験を受けることを知り、初めは常勤の仕事が無くなったのでぼけ防止というくらいの動機でした。当初は普通の勉強をすれば合格すると思っていましたが、非常に難しい試験であることを痛感させられました。合格率は15%程度とありますが、一発で合格する率は15%を相当に下回ると思料します。近年権利関係の問題が難しいことに加えて、2021年の税法や法令の制限の中に、テキストを見ても正解できない問題が数問あったように受け止めました。そうなると、基礎的な問題において、うろ覚えで対応すると致命傷になります。なお、学び直した法令・規制関係のところは、経済がバックグラウンドの私にとって実務上非常に役立っています。
LECを選んだ決め手
新宿エルタワー本校の水野講師の体験講義を受講し、当初からLECに関心がありましたが、初年度は会計系に強い他学校に通いました。当時、仕事や家族介護の必要性から週末の日曜日しか通学の時間が取れない事情がありました。また、この時期にはコロナで民法の生講義を受講できませんでした。この点が二年目には変わり、法律に強いといわれるLEC渋谷校に月、火、木の夜に通い、基礎固めとともに、応用力を高められる再チャレンジ合格コース+スーパー合格講座に登録することになりました。講義数が多かったですが、基礎固めが合格への早道であり、このコースを受講して良かったと思います。要するにまず講師の魅力、それからプログラムと教材の優劣でLECを選びました。
LECの教材について
スーパー合格講座の「出る順宅建士合格テキスト」は、コンパクトでよくまとまっています。ただし、難解の部分を初めて理解しようとするにはやや不向きであり、またCランクの問の肢に対応していないところも多少ありました(広告等に対する規制について他校のテキストと比較した結果)。
ハイレベル合格講座のテキストは重要なポイントを凝縮してあり、本試験の直前にはこのテキストを中心に復習しました。さらに、ハイレベル合格講座の事前チェックテストや過去問ナビゲートは秀逸なテキストであり、特に権利関係判例文の問題をまとめて取り扱っていただいたので、判例文の問題に対する苦手意識がなくなりました。
LECの講師やカリキュラムについて
渋谷本校では、小山講師からはスーパー合格講座の基礎を焼き直していただきました。また、ハイレベル合格講座の林講師には、不動産業の生きた知識と宅建試験の攻略の要を教えていただきました。その他、新宿エルタワー本校の水野講師から権利関係について分かり易いWebの講義を聞きました。「100日前の大作戦会議」においては、池袋本校の寺西講師が、「宅建試験ではパニックになると普段よりも4〜5点落とす」と指摘されていたのが印象に残りました。林講師からは、さらに問題の取り組み方(免除科目や宅建業法を初めに素早くやり、権利関係にあてる時間を増やす、記憶に頼るだけの問題は詮索をして時間をかけないなど)を具体的に教わり、本試験で大変役に立ちました。
LECの模試について
LECの模擬試験について、難易度を含め様々なパターンが織り込まれていて、それなりに良かったと思いました。2021年の本試験では異例なくらいに難問が予想以上に多く含められていたので、本試験と同じくらい難しい予行演習を模擬試験で行うことは困難であり、必ずしもその必要があると思われません。自宅に送付されるものを含めて、数多くの模擬試験を受けて、着実に正解すべき40問+αの正解率を高めるしかないと思います。
役に立ったLECのサービス
質問はその都度、小山講師と林講師に伺うことができましたので、満足しました。林講師は若い頃に不動産会社を起業されていて、そこでの実務経験のエピソードは大変参考になりました。非常に面白い講義もしていただき、合格できたことと合わせ、特に深謝いたします。
本試験を終えての感想・今後受験される方へのアドバイスなど
宅建試験では、「時間配分を誤り、パニックになると普段よりも4〜5点落とす」という冷酷な現実を十分理解する必要があります。私の事例では、2020年10月の本試験に向けて、他の大手校の模擬試験において、コンスタントに38〜41点の得点を取れておりましたが、本試験で権利関係があまりに難問であったので、その他の科目の時間がなくなり、合格点37点を2点程度下回る結果になりました。後で振り返ると、時間不足で取るべき問題をうっかりと3、4点落としていました。そこで、宅建試験に再挑戦される方で、しかも、2度目に必勝を期す方に少しでも参考になればと思い、今回投稿した次第です。
まず、宅建試験に必勝を期すためには、自宅等で模擬試験の問いを解く際には、本番と思って時間配分をし、120分以内に50問を解くよう答練する必要があります。それでも、1問や2問は引っかけ問題を落としたり、正誤を間違えたり、解答欄に転記するところでミスしたりするので、私の場合には40点以上を目指し、できれば45点も狙いました。同時に枝葉のところに時間をかけ過ぎないように留意しましたが、小山講師と林講師が強調したところは、特に入念に復習しました。
過去問題集は2ラウンド以上しましたが、一度間違えたところは何度も間違える傾向があるので、本試験の直前にも何度も間違えたところを総復習しました。必要最低限の時間で合格をするのが宅建試験対策のベストとすると、私の場合には、勉強時間を投入し過ぎたかもしれませんが、最終の模擬において、ようやく45点(上位1%以内)に到達できました。2021年10月の本試験(合格点は34点)においては、また権利関係と法令上の制限が難問であり、解答用紙への転記ミスもあり、40点ギリギリでしたが、合格の感触を得ることができました。林講師は「宅建では合格か不合格しかない」と強調されていましたが、「ベストを尽くして、12月の合格発表まで心穏やかに過ごしなさい」と言われていたことが耳に残りました。