LECは講師の数も多く、自分が力を入れたい分野に特化した講師・講座を豊富な選択肢から選べる。
髙橋 宏幸 さん (30歳代)
受講した講座 | 21年金キーパー+中上級コース |
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コースの受講形態 | 通信 |
受験回数 | 2回 |
社労士受験を志した理由
大学卒業後、地方紙を発行する新聞社に就職し、編集局の一員として約10年間、取材記者や整理記者として働きました。10年目の終わりごろに総務局人事部へ急に異動となり、人事労務に携わることになりました。長年一緒に働いてきた記者たちをはじめ、現場で大変な思いをしながら日々頑張っている人たちの力になりたいと思い、曲がりなりにも全力で人事部の仕事に取り組みましたが、それまでとはまったく別種の仕事で知識もほとんどなく、自分の仕事がうまくいっているかどうかすらも分からず、無力さを感じました。そんな中で社会保険労務士と接する機会があり、「こういう仕事もあるのか」と興味を抱きました。仕事の手ごたえはつかめないものの、人事労務の仕事を頑張りたいという意欲はありました。ただ、自分の意欲に対して知識や経験がまったく追いついていないので「これは本気で勉強するしかない」と思い切って会社を辞めて、社労士試験の勉強に専念することを決意しました。
LECを選んだきっかけ
仕事を辞めてからは独学で1度目の試験に臨みました。1度目の受験は不合格で、自分の苦手な部分がはっきりしたので、そこに対応できる講座があれば受講しようと思いました。自分が苦手に感じたのは、各法の相互の関係性や、複数の科目で似たような条文や概念が出てくる場合の整理といった全科目の横断的な見方を必要とする部分でした。独学中にLECの全日本社労士公開模試を受けており、解説DVDを担当した椛島先生が横断的な学習を得意とするということ知り、「椛島先生のクラスを受講すれば自分の苦手は解消できるのではないか」と思い受講することを決めました。
インプット時期の学習方法を教えてください
基本的には各科目とも①講義DVD&テキスト読み②過去問深掘り補講(オプション)③空欄穴埋め復習ゼミ(オプション)④確認テストの手順で手元に届いた科目順で学習を進め、全科目の教材がそろってからは、自分の得手不得手やそれぞれの科目同士のつながり等を考慮して学習する順番を①労働基準法②労働の一般常識③社会保険の一般常識④健康保険法⑤厚生年金保険法⑥国民年金法⑦労働者災害補償保険法⑧雇用保険法⑨徴収法⑩労働安全衛生法の順で繰り返しました。一問一答の過去問題集は全科目のインプットを終えた後にまとめて集中的に行い、各科目の知識が入り混じることなく整理できているどうかを意識して学習し、間違える回数が多い分野を重点的に復習しました。全国健康保険協会の運営委員会や健康保険組合の組合会、国民年金基金の代議員会などに代表される様々な委員会の任期や議決に出てくる数字が混乱しやすく、横断整理BOOKにも載っていなかったので自分で横断的に整理したノートも作りました。
実戦答練以降の学習方法を教えてください
全日本社労士公開模試の第1回が始まるまでの間は基本的に一問一答の過去問題集と空欄穴埋め復習ゼミを軸とし過去問題集は択一式、空欄穴埋め復習ゼミは選択式をイメージして学習しました。実戦答練は「ここで出た問題が本番で出たら絶対に落とさないようにしよう」と分からない問題が一つもなくなるまで繰り返し解きました。
スランプ克服法・苦しい時、どう乗り切りましたか?
学習で辛いと感じることはほとんどありませんでした。コロナ禍という世の中の状況について不安を感じることはありましたが、家から出ずに学習に集中せざるを得ない環境でもあったのでそこはプラスに受け止めました。もともと一人で作業に没頭することが好きな方で、日々力がついていく実感もあったので毎日学習するのが楽しかったです。強いてあげるならば、一人で学習しているため比較対象がおらず、自分の実力や学習ペースが相対的にどのくらいの位置にあるのかが分かりにくかったのは難点ではありましたが、椛島先生と「通信生ホットライン」を利用して電話で話す際にその点をしっかり確認していただけたし、実力確認模試等はスコアオンラインで偏差値や平均点を見られるので、一人で学習していても自分の立ち位置は十分確認でき、自身の実力を過不足なく把握することができました。
LECで受講して良かった点
私の場合、横断的な学習に力を入れたくて椛島先生のクラスを選びました。社労士試験は範囲が広く、人によって得意科目・苦手科目も様々になると思いますが、LECは講師の数も多く、自分が力を入れたい分野に特化した講師・講座を豊富な選択肢から選べるのはとても良い点だと思います。テキストについては、過去の出題実績や改正点、7割圏外など、各箇所の重要度が一目で分かるのでメリハリをつけて学習するのに役に立ちました。また、オプション講座や道場など、自分が強化したい部分の学習を随時追加できる点もありがたかったです。
全日本社労士公開模試を受験して良かった点
全国の受講者と比較して自分の実力がどの程度あるのかをよく知ることができたのがとても良かったです。問題の難易度も丁度良く、直前期は模試を繰り返し解くことでバランスよく学習ができたと思います。
フォロー制度の活用方法について
通信クラスを受講しながら毎月1回、担当講師の椛島先生と「通信生ホットライン」を活用して電話で相談させていただきました。一人で学習していると「この解釈で本当に正しいのだろうか」「ここの話を難しく感じてしまうのは自分だけだろうか」等の不安に直面することが少なくありませんでした。椛島先生との電話で学習の進度を確認していただいたり、疑問点について答えていただいたり、学習の進め方を随時チェックしてもらえたので助かりました。「次回の電話までにきちんと学習しておかないと話すことがなくなってしまう」という思いも学習のモチベーションにうまくつながりました。「ぽちぽち過去問」は各科目テーマごとにまとまっているので、直前期の学習の合間に苦手だと感じている分野の問題をリハビリがてら解いて知識の塗り直しに活用しました。私は、DVDの通信クラスを選んだので、好きな講義を何度でも繰り返し視聴できるので助かりました。直前期にはラジオ代わりにDVDで講義を流しながら寝ることもありました。
合格までに受講した道場講座について教えてください
- 【椛島講師】絶対基礎論点!全科目究極FINALチェック
- 【椛島講師】椛島の大胆予想! 選択式32題
本試験に対する自分の戦略として、基礎的な知識を問われる問題で無駄な失点をしないことが最重要だと考えました。椛島先生の「絶対基礎論点!全科目究極FINALチェック」はまさに自分が直前期に必要としていた学習だったので受講して本当に良かったと思っています。また、選択式は範囲の広さの割に出題数がとても少なく、対策が非常に難しかったのでなるべく多くの予想問題を解くほかないと考え、「大胆予想!選択式32題」を受講しました。レベルが高い問題ばかりでしたが、この問題に対応できたことで、知識の確認だけでなく本番に対しての自信もつけられてとても助かりました。
社労士資格をどう活かしていきたいですか?
進路は未定ですが、実務経験が不足しているのでまず事務指定講習を受けた後に社労士登録したいと考えています。苦労して得た資格なので、社労士登録した後は、自分が初めて人事労務に携わることになった時の「頑張って働いている人たちの力になりたい」という気持ちを忘れずに仕事ができればと思っています。また、受験勉強がとても楽しかったので、これから社労士資格を目指す人たちを何らかの形で手助けできればとも思っています。
これから受験される方へのメッセージ
社労士試験は出題範囲が非常に広く、年に一度だけの試験ということで学習期間も長期にわたります。合格を目標に学習するのは当然ではありますが、合格することだけを目標にしてしまうと、「これだけ勉強したのだから今年は絶対に受からないと」と自分自身に過剰なプレッシャーを与えてしまい、途中で気持ちが折れてしまう危険があるように思いました。まずは日々の学習の中で自分の実力が少しずつでも向上していくことを目標とし、試験本番は合否よりも「自分の実力がきちんと反映された点数が出ればそれで良い」という気持ちで臨むのがベストだと思います。私は無職ということもあって「合格しないといけない」という気持ちがかなり強かったのですが、本試験当日の朝5時に体調不良で夜間救急病院に駆け込む羽目になり、一時は受験自体も諦めようと考えたほどでしたが、なんとか試験会場にたどり着いたあたりで「合否はもうどうでもいいから、自分なりに満足のいく解答用紙を提出できればそれで良しとしよう」という気持ちになり、それが結果的に奏功したと思っています。実力がついていく喜びを実感しながら、日々の受験勉強を楽しんでください。そうすれば自ずと結果はついてくるはずです。