選択式の問題をめくった瞬間、「前日見た問題がそのまま出てる!」とびっくりし、手が震えたのを覚えております。
古山 昌稔 さん (30歳代)
受講した講座 | 年金キーパー+中上級コース |
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コースの受講形態 | 通学 |
受験回数 | 2回 |
社労士受験を志した理由
母の勧めがあったからです。母も社労士資格を持っており、母から社労士の業務内容や活躍の場の広さ、やりがい、将来性について、折に触れて話を聞いておりました。私自身、CFPの資格を持っていたことから、母からも「社労士資格との相性も良いのではないか」というアドバイスもあり、社労士受験を決意しました。
LECを選んだきっかけ
これも母の勧めがあったからです。1年目は他の予備校のWeb講義を8か月ほど受けておりましたが、不合格でした。その後、実際にプロの講師の生講義を受けたいと思い、母に相談したところ、母から「LECの澤井先生の講座が良かった」と言われ、LECに決めました。
インプット時期の学習方法を教えてください
「予習→講義→復習」という基本的なサイクルを大事にしました。予習の段階で、テキストを一読し、過去問を3周しました。この時点で、予めテキストや過去問のよく分からない箇所に付箋を貼り、理解できていない点を明確にして講義に臨むように心掛けておりました。事前に確認した不明点や講義中に理解できなかった点は、澤井先生に質問し、講義のある日のうちに解消するようにしました。澤井先生は講義の後でも、分かるまで丁寧にご説明くださるので、大変ありがたかったです。
講義が終わってからは、その日のうちに自宅やカフェでテキストの復習をし、講義で学習した内容を覚えるよう努めました。講義の翌日以降、講義を受けてからより理解が進んだ状態で、過去問の復習を行いました(2〜3周)。
勉強スケジュールについて、私は、LECが配布している「社労士受験手帳」を活用しました。月間カレンダーがついておりますので、毎日やることを鉛筆で書き込み、勉強時間を赤ペンで記録していくようにしました。日々の勉強時間ですが、知り合いの社労士の方からのアドバイスを得て、平日は3時間、休日は8時間を目安に勉強を進めました。(結果、年間1200時間程度になりました)。
実戦答練以降の学習方法を教えてください
過去問の復習と各論点の復習を並行して実施しました。まず、過去問は「繰り返し解くこと」を意識しておりました。何度も解くうちに解答は覚えてしまうものですが、少しでもブランクがあると、忘れてしまうのも早いので、過去問学習に偏りが出ないよう、スケジュールを立てました。過去問演習に対する考え方は他の皆さんと違うかもしれませんが、私は既に理解している問題でも繰り返すことを心掛けました。これは、その時点ではわかっていても、一定期間経過すると忘れてしまうためです。また、ただ過去問を繰り返し解くだけでは理解が深まらないので、中上級講座の比較的易しい「確認テスト」や「本試験予想答練」を通じて、テキストを再度復習し、各論点の整理も行いました。これは、かなり効果的でした。「分かったつもりの部分」がかなり多いことが分かったからです。この復習を実施した後に、再度過去問に立ち返ると、過去問が違った角度から見えてきて、新鮮な気持ちで過去問学習ができるようになりました。
5月末から7月にかけては、LECや他予備校が実施する模試を受け、その復習も行いました。模試の復習は、記憶の新しいうちにやるほうが効果的だと思い、模試があった日にある程度すませてしまうことを心掛けておりました。
試験直前の1週間は、同僚の理解もあり、年次有給休暇を取得でき、過去問をひたすら解く時間に充てました。実は、私は「試験直前に何をするか」はきちんと考えておらず、本試験1週間前にあれこれ悩んでしまいました。「テキスト思う一度じっくり読もうか、過去問で間違えたところだけを復習しようか」「横断テキストもそういえばやらないといけないし、そういえば、一般常識の論点を復習しないといけないな」と、パニックになってしまいました。結局、自分がこれまでやってきたように、過去問を10年分もう一度解くことにしました。本試験直前の過ごし方はきちんと考えておいたほうが良かったと思いました。
スランプ克服法・苦しい時、どう乗り切りましたか?
辛かったのは、一般常識の勉強方法が分からなかったことです。出題範囲がある程度わかっている他科目に比べて、どこから出題されるか分からない上、勉強しても結果に結びつくか分からないため、勉強するモチベーションがなかなか高まらなかったと記憶しております。対策として、①一般常識の道場を受講すること、②模試を通じて出題可能性のある部分を確認すること、③過去問を確認し、自分で元データ(白書や統計)にあたること、をしました。5月上旬に、澤井先生の道場「一般常識圧迫講義」を受講し、本試験で出題される可能性のある論点を確認できました。率直に申し上げると、私は白書や統計の出題傾向や範囲がまったく分かっておりませんでしたので、澤井先生の道場である程度の出題予想をしてもらえたのは大変ありがたかったです。中上級講座でも白書・統計の講義があるのですが、7月中旬なので、試験対策を早めに行うためには、道場を受講することをお勧めします。その後、5月末から7月にかけて行われる模試の受験とそのやり直しを通じて、本試験で出題される可能性のある部分を確認しました。さらに、その後は選択式、択一式の過去問の出題傾向などを自分なりに確認し、その後実際の統計や白書を調べてみることにしました。ただ、時間がない中、元データを調べてみるのが効果的であったという自信はありませんし、これを読んでいる方々にお勧めできる方法かは分かりません。なので、①と②は是非やっていただきたいです。なお、本試験の労働一般の選択式では、澤井先生の道場で解説されていた部分からも出題されておりまして、その部分を覚えていたこともあり、救済による合格が叶いました。また、択一式でも道場や模試の内容を押さえておけば、正誤判断できる問題も多かったです。
仕事や学業、家事・育児との両立するための工夫
私は仕事との両立をする上で、①通勤時間や食事の時間などのすき間時間を勉強時間に充てること、②勉強場所と勉強内容を紐づけることを意識しました。仕事との両立の上では、勉強時間の捻出、スケジュール管理・勉強方法が課題だと考えていたからです。
具体的には、朝食・夕食の間や、自宅から駅まで歩く間(往復30分)はWebフォロー制度を利用し、講義の復習をしました。また、電車の中(往復1時間)では、選択式対策としてLECの「出る順」を解いたり、「確認テスト」や「本試験予想答練」のやり直しをしたりしました(なお、私は会社では勉強できない性格なので、昼休みはリラックスする時間に充てました)。また、平日は家に帰ってからはすぐ横になってしまい、勉強できない性格だったので、カフェで2時間程度、過去問演習をすることにしました。当初、テキストを読みながらカフェで寝てしまうことも多々あったため、平日はひたすら過去問を解くことに決めました。テキストの予復習は、時間がある休日にまとめて行いました。自分にとって、「勉強時間をどのように使うか」を考えること自体がストレスになっていたのですが、このように、すき間時間を活用しながら、勉強場所と勉強内容を紐づけて習慣化することで、仕事がある平日でも1日3時間程度の勉強を継続できました。
LECで受講して良かった点
①澤井先生の講義、②懇切丁寧なテキスト、③本試験までの勉強スケジュールをふまえたカリキュラムが良かったです。澤井先生はとにかく熱心に授業してくださいます。各法律の趣旨や制度を丁寧にご説明くださる一方、受講生が各論点を記憶できるよう語呂合わせを教えてくださり、講義に工夫を凝らしてしてくださいました。また、先生ご自身の実地での豊富なご経験を織り交ぜながら、臨場感のある説明をしてくださるため、各条文にリアリティを感じながら接することができた上、自分が社労士になった後のモチベーションにもつながりました。さらに、講義で話してくださる印象的な言葉・アドバイスは、毎回付箋にメモし、「社労士受験手帳」に貼っておき、時折見返すことで、意識づけを行いました(1年間で50枚くらいになりました)。具体的には、「年金は得点源」「過去問は10周回せ」「択一式は50点以上取れ」、「勉強を継続するためには休息も必要」、「労基・安衛の選択式は数字を押さえろ」、「相手に説明できて初めて理解できたことになる」、「たとえ試験合格しても、それで幸せになれるとは限らない(!?)」などです。テキストは非常に理解しやすいものでした。法令、政令、省令、判例等が論点ごとにまとまっており、予復習しやすかったです。また、自分に馴染みのない制度でも、「趣旨」が記載されており、そのような条文が制定された経緯等が理解できるようになっておりました。本試験までの勉強スケジュールをふまえたカリキュラム設定になっていたことも助かりました。講義や答練、模試が自分の勉強をする上での指標になっており、それを基準に勉強スケジュールを立てれば良かったので、勉強を進めやすかったです。
全日本社労士公開模試を受験して良かった点
良かった点は、①自分の理解度や他の受験生と比較した時の立ち位置が分かったこと、②本試験で出題されそうな部分を確認できたことです。自分の理解度は過去問演習やテキストの論点整理を通じて深まっているはずですが、具体的にそれを点数という形で数値化してくれるのが模試だと思っています。社労士試験は他の受験生との競争でもありますので、自分の立ち位置が具体的に分かるのも良いところでした。私は、上位5%に入ること(毎年本試験の合格率が6%程度なので)、択一式は50点以上取ること、選択式・択一式ともに基準点を超えることを目標に模試に臨みました。
また、本試験で出題されそうな論点をふまえて、LECのスタッフの方々が傾向を分析して作成してくださっているので、本試験でも役に立つことがたくさんありました。このため、労一・社一の復習には模試をフル活用しました。
フォロー制度の活用方法について
通勤時間帯の自宅から駅まで歩く間、自宅での食事中等、すき間時間に講義の復習を実施しました。通学での講義で聞きもらしていた論点や漠然とした理解に留まっていた論点について、アウトプット中心の直前期に復習でき、理解が深まり、アウトプットの効果が高まりました。
合格までに受講した道場講座について教えてください
- 【澤井講師】10時間で仕上げる! 一般常識圧迫講義
- 【澤井講師】選択式・難解3科目、直前MAX!スピードチャージ
- 【澤井講師】不安の安衛法3時間で仕上げる!
どの講義も自分のためになりましたが、中でも選択式の「直前MAX!」は得点に直結しました。この道場は、労基・安衛、労働一般、社会一般に絞って集中的に解いていく講義でした。私は選択式で基準点を超える自信がなかったので、是非受講したいと思っておりました。澤井先生が各論点を網羅的にまとめたオリジナル問題集を解くのですが、見事先生が「的中」させてくださいました。労基・安衛では、5問中3問、社会一般では5問中2問、この問題集から出題されておりました。実は、幸か不幸か、申込みが遅くなってしまい、本試験前日の講義しか申し込めませんでした。
講義翌日が本試験でしたが、選択式の問題をめくった瞬間、「前日見た問題が、そのまま出てる!」とびっくりし、手が震えたのを覚えております。選択式40問中5問は前日に勉強しており、すぐに埋められましたので、精神的に少しゆとりができました。この講義を受けてなかったら、私の合格はなかったと思っております。
社労士資格をどう活かしていきたいですか?
引き続き、現在の勤め先に、勤務社労士として在籍することを考えおります。現在の勤め先の労務管理部署で、社会保険や勤務管理の業務といった、社労士試験を通じて学んだ知識が活かせる仕事に取り組んでみたいです。やはり学んだことも時間がたつと忘れてしまいますし、実際に仕事で活用することで、自分のものになっていくと考えております。
これから受験される方へのメッセージ
私は今回何とか合格できましたが、自分一人では絶対合格できなかったと思っております。素晴らしい講義を提供してくださった澤井先生をはじめ、社労士受験を勧めてくれた母、勉強方法についていろいろと助言をしてくださった社労士の先輩方の支えがあって、何とか成し遂げることができました。皆さんには大変感謝しております。これから社労士試験を受験する方々にとっては大変な時間が続きますが、周りの方々の支えに感謝しつつ、勉強に励んでいただければと思います。頑張ってください!