私は工藤先生と出会っていなかったら合格できていなかったと思います。勉強したくない時も工藤先生の講義を聴いているとやる気が出ました。
山岸 樹理 さん (30歳代)
受講した講座 | しっかり基礎+合格コース |
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コースの受講形態 | 通学 |
受験回数 | 1回 |
社労士受験を志した理由
前職で弁護士事務所の事務員として勤め、経理にも携わっていました。そこで法律や税金、社会保険というのは働いていれば誰にでも関わっているのに、かなりの人がよく分かっていない分野だと気付きました。法律の勉強はハードルが低くはないので誰でもできるというものではないと思います。なので”自分が知識を持っていれば大切な家族や友人の役に立てるのでは?”と思い、社会保険労務士に興味を持っていました。そして、自分が勤める税理士事務所の税理士に「自分の大切なお客様に紹介できる社労士が欲しいから社労士の資格を取らないか」と言われたのが受験のキッカケです。
LECを選んだきっかけ
自分の友人や先輩で受験予備校に通っていて合格した人(司法書士・国家公務員・裁判所事務官・司法試験)が全員LEC生でしたので、「LECなら間違いない!!!」と思って迷わずLECにしました!
インプット時期の学習方法を教えてください
基礎講座を受けていた時に授業中にマーカーとメモをしていたら授業に追いつけなくなると気付き、本論講座ではWebフォローで予習をし、事前にマーカーを引いたり軽く知識を入れておくことでついていけるようになりました。Webで予習、生講義で復習をすることで短期間に2回集中して勉強をすることになり、記憶の定着が良かった気がします。Webフォローを分かるまで見たり、停めて考えたり、気になった時点で過去問を解いたりしていたので1講義(約2時間半)の予習に4〜8時間くらいかかっていたと思います。時間がかかりすぎて泣きそうになりましたが(多分泣いた事があると思います)、結果から言えば時間をかけた分だけ理解が深かったので、後々、復習をする時間が足りなかったにも関わらず意外と記憶に残っていました。自分は闇雲に暗記するのが苦手で、Webフォローで見ていた工藤先生が制度の趣旨や「どうしてこの数字なのか」という理由を説明してくださったので、覚えることができました。とにかく理解重視の勉強法でした
実戦答練以降の学習方法を教えてください
実戦答練以降もカリキュラムどおりに勉強が進んでいなかったためまだ勉強していない科目があり、すでに勉強した科目についてはあまり復習をする余裕がありませんでした。労基は得意な気持ちがあったこともありほとんど復習せず、労災・雇用は頻出部分や気になった部分をテキストを読んで思い出したり、過去問を解いたりしていました。徴収は本試験2ヶ月前くらいに初めて取り組み、安衛も本試験3週間前くらいに頻出部分だけ読みました。労一は年末年始あたりでWebフォローを時間をかけて見た以降、ほとんど勉強できず、契約法だけはは必ず出題されていたので本試験直前に復習をしました(契約法以外の法律はほとんど捨てていました)。健保もかなり放置していたのですが、他科目との横断の際にテキストを開いたついでに読むようにはしていました。健保は試験直前の1週間にテキストを読み込みました。年金科目だけは、ボリュームが多く2科目セットで勉強することで得点源になると聞いたので力を入れていました。国年と厚年は過去問集を全部解いたし、2周回すことができたと思います。社一は本試験2ヶ月前くらいに手を付けて医療関連法(国保・高齢者医療・介護保険)はテキストを読み込み過去問を解きました。児童手当法は毎年のように出題される割に内容が薄いので得点源になると思いました。社労士法は必ず出るので何度も何度も読み込みました。船員法は試験前日と当日に読み、選択式に出題されたのが得点できたので最後まであがいて良かったと思いました!また直前1〜2ヶ月は毎日のように白書対策にテキストを読んでいました。全然頭に入っていた気はしませんでしたが、それでも読み続けていたお陰で択一式では奇跡的に9点を取ることができました。白書対策は範囲が広くて内容も覚えにくいですが諦めずに触れる時間を増やすことが重要だと思います。
このようにとにかく勉強の進みが遅かったのですが、頻出分野を優先的に勉強したこと、そして勉強と並行して「思い出す作業」をしたのが良かったと思います。
あと、過去問を解く時や模試の復習の際には、問題文の読み方を意識していたのが本試験でも役に立ったように思います。社労士試験ではどこが論点か分からなくなるような長文やカッコの中にカッコがあったり、独特の言い回しが出てきたりします。一見難しく見えますが、解くのに必要ない文言も沢山含まれています。「ここの文言で自分は悩んだけれど答えを導くのにそこで悩む必要はなかったな」「ここに書いている受給者の生年月日は受験者を惑わすためのおとりかな?」など考え、解答を導くためのキーワードがどこかを考えて読むようにしていました。
スランプ克服法・苦しい時、どう乗り切りましたか?
Webフォローでの予習の段階であまりにも時間がかかり、段々と生講義までに予習が終わらなくなってきた時が、自分の効率の悪さに絶望して辛かったです。勉強時間は確保できていたのに全然テキストのページが進みませんでした。「過去問を早い時期に何周か回して本試験前はテキスト読み込み重視の勉強をした方がいい」と聞いていたので、過去問を解いている余裕があまり無かった上にこのままでは全科目を一通り勉強することすら本試験までに間に合わないのではないか…と物凄く焦ってしまいました。何度も勉強を投げ出したくなりました。友達と遊んだり趣味を楽しんだり家族との団らんだったり…そういった色んなものを我慢していたので時々何の為に自分は勉強を頑張っているのか分からなくなる瞬間もありました。
焦って勉強そのものが嫌になって投げ出してしまっては元も子もないので「生講義に理解が追いつかなくても気にせず自分のペースで勉強する!」と腹をくくりました。理解ができなくても勉強そのものに触れる事が重要だと思い、本当にちょっとした移動時間などでもイヤホンで音声講義を聴き、気分が乗らない時でも勉強から離れないようにしていました。あと、「ここまでやったら漫画を10分読もう!」など小さなご褒美を用意したり、食事やおやつは好きな物を食べて、ストレスを外に逃がしていました。自分は人に話す事で頭の整理ができるので「辛い」と人に素直に話し、愚痴を聞いてもらう事もありました。
勉強時間の確保について、まずこれから勉強を始める方にオススメしたいのが「やめる事を決める」という事です。私は「最初の1年だけ」はとにかく勉強以外のことは考えないようにするために、節約をしない、自炊をしない、洗い物をしない、体力を使わない、人付き合いをしない、テレビを見ない、趣味を一切しない、おしゃれをしない等、「やらない事」を決めました。
自炊は時間がかかるので毎日コンビニ等で買い、健康は維持できるよう高上がりでも野菜が入っているものやサラダを買うようにしていました。洗い物をする時間をなくすため、割り箸・紙コップ・紙皿・使い捨てフォークやスプーンを揃えたり、シャワー・ドライヤーの時間も短縮するため髪型をショートカットにしました。
服に悩む時間も勿体ないので、リラックスできる服を買い休日はほとんどそればかり着ていました。その服を着る事が勉強のルーティーンになるようにという思いもあり、本試験でもその服を着て挑みました。本試験ではその服を着ていると勉強を頑張ってきた自分を思い出せて勇気が出ました。
また、些細な日常行為でも意外と疲れるものです。疲れれば夜に早く眠くなってしまい、勉強に集中できなくなるので、軽くて履きやすいスニーカーを買って移動になるべく体力を使わないようにしたり、階段を使わない・買い物はとにかく近所で済ませる・通販を利用する…など、毎日体力温存に努めました。
ごくたまに飲み会に参加する時もありましたが、ソフトドリンクにしたり、1次会で必ず帰るようにしていました。あと、自分が集中して勉強できる環境や場所を知っておくことも大事だと思います。自分はあまり家では勉強できなかったので、カフェなどで勉強をして、集中が切れたらカフェを3軒ハシゴする日もありました。
少しでも勉強に触れている時間を作ろうと思い、防水スピーカーを買ってシャワー中に授業を聞いたり、仕事のお使いで外に出た時にどんなに短い時間でもイヤホンで音声講義を流したりしていました。
いかに勉強以外の時間を減らし勉強に触れる時間を作るか。いかに自分が勉強に集中できる状態を作るか。それが勝負ではないかと思います。皆さんもぜひ自分に合った方法を探してみてください。
LECで受講して良かった点
まず、基礎講座も受けたことで、次回の授業までの勉強のペースや事前にテキストを読んだりマーカーを引いておかないと授業についていけないと気付けたことがよかったです。基礎講座では講師の若井先生がご自身の体験や実務のお話もしてくださって楽しく勉強ができました。
自分は工藤先生の講義と相性が良かったので、自分に合う講師と出会えたことが合格に繋がったと感じています。工藤先生の話し方は落ち着いていて聞きやすく、制度や法律の変遷についての知識の深さにずっと感動していました。年金科目は難しいと聞いていましたが、工藤先生の話や資料が分かりやすくて年金が難しいとはほとんど思わなかったです。私は工藤先生と出会っていなかったら合格できていなかったと思います。勉強したくない気分の時も工藤先生の講義を聴いているとやる気が出たので、とりあえず講義を流すようにしてやる気を出していました。Webフォローは何度でも見れたので本当に助かりました。
また、LEC札幌校では社労士講座担当の事務局の方が本当に親切で、様子をみて声をかけてくださったり、模試の結果を踏まえてアドバイスと応援をしてくださったことも励みになりました。
全日本社労士公開模試を受験して良かった点
自分は過去問をあまり回せていなかったので、問題に集中して取り組める模試は貴重な時間でした。カリキュラムに入っていた全国模試3回と追加でファイナル模試を受けましたが、計4回の模試で時間配分や眠くならない昼食選び、自分に合う解き順等を試行錯誤することで自分らしい試験の受け方が確立でき、本試験は模試とあまり変わらない感覚で受けることができました。
フォロー制度の活用方法について
Webフォローでは2名の講師の講義が用意されており、好きな方を見ることができたので生講義と合わせて実質3名の講義を受けることができ、選択肢が多かったお陰で相性の良い先生と出会うことができました。Webフォローは一時停止もできるので考え事をする時は停めて、分からなければ巻き戻して何度でも見れたので本当に助かりました。倍速機能も欠かせないと思う機能で、社会人で時間との戦いだった自分は倍速機能をよく使いました。
ぽちぽち過去問は職場の昼休みや外出中のちょっとした時間など、よく利用していました。過去問集だと持ち運ばなければいけないのと解く時に隣のページの解答を見ないように隠す作業が必要になって使いにくい時があったのですが、ぽち問ではネットがあればどこでもスキマ時間で解けて、解答を見てしまう心配もなく、また、自分が解いた章節や間違った問題の管理もしやすくて、使いやすかったです。
過去問集を解く時間があまり無かった自分は、ぽち問で過去問と触れあう時間をなるべく取っていました。
社労士資格をどう活かしていきたいですか?
来年の事務指定講習を受けた後、すぐに社労士登録をして、現在の勤務先(税理士事務所)の顧客から社会保険等の相談や依頼があれば、社労士として直接受任し顧客のサポートを充実させていきたいと思っています。
どんな社労士になりたいか、どんな分野を伸ばしていきたいか等、まだ定まっていませんが、自分は身近な人の役に立ちたいという気持ちが強いので、まずは家族や友人、勤務先の大切な顧客に資格を持ったプロとして責任を持って知識を提供し、少しでもそれぞれの人生の役に立てたらなと思っています。お客様を大切にして、信頼していただける社労士になれるよう研鑽していきたいです。専門家になるというプレッシャーはありますが、これからはただの事務員ではできなかったお客様サポートができるようになると思うととてもワクワクもしています。また、今後結婚や子育てで退職せざるを得ない時が来た場合はこの資格を退職後の人生の選択肢を広げるために活用したいと思っています。
これから受験される方へのメッセージ
よく言われることかとは思うのですが、合格した人の勉強方法を真似すること、そして講師が何度も言っていることを素直に聞くことは、やはり重要だと思いました。まさか自分が一発合格するとは思っていなかったのですが、目標は一発合格だったので一発合格した人の合格体験記やブログばかり読んで、自分でも出来る事は真似をするようにしていました。
また、講師の方々が何度も「直前期はテキストの読み込みに徹して」「本試験では見たことのない論点の問題が出たら飛ばして」「その時に自分が持っている知識だけで解いて」と言っていたので、過去問よりもテキストを重視し、本試験でも見たことがない問題は思い切ってさっさと飛ばしたことで解ける問題に集中する事が出来たと思います。勉強期間・本試験ともに講師を信じ、勉強してきた自分を信じ、取り組んでみてください。
そして、社労士試験は範囲が広く、社会人の方は働きながら満足な勉強時間を確保することはとても大変です。私は色んな手を使って時間を確保しましたがそれでも足りなくて、何度も心が折れてしまいそうになりました。模試でもF判定以外を取ったことがなくて受かる訳ないと諦め半分でした。それでも最後まで勉強を投げ出さず試験を受けたからこそ合格することができました。時間が確保できなかったり、勉強が思うように進まない時期や理解ができずに苦しむ時はどうしても出てくると思いますが、成功するコツは「成功するまでやり続けること」だそうです。どうか最後まで諦めず頑張ってください。