−−新しい会計基準を導入する際、どのような点で混乱が生じるでしょうか?
「会計で見積もりの領域が非常に大きな割合を占めるようになっています。日本の会計では、そのような見積もりをほとんどやってきませんでしたから、混乱が生じるとすれば、その点が大きいのではないでしょうか。」
−−どのような部分で見積もりが取り入れられるのですか? 「例えば、日本では不良債権に対する貸倒引当金の設定について十分に行われてい |
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なかったきらいがあります。それも見積もりの領域です。退職給付会計でも、利率、ベースアップ率、昇格がどのように行われるかなど、様々な形で見積もりが入ってくるわけです。金融商品会計にしても、そういう見積もりの領域がかなりの部分を占めます。日本人があまり慣れていない見積もりの領域が大幅に入ってくることが、会計における大きな質的変化と言えます。」
−−日本でこれまであまり行われてこなかったことに何か理由があるので |