不動産鑑定士は、業務上も試験科目上も多くの士業と相性のいい資格です
不動産鑑定士は、不動産の適正な価格を判断できる唯一の国家資格です。国土の狭い日本において、土地や建物などの不動産はとても貴重な価値があり、その取引は高度な専門性を有します。不動産鑑定士は、不動産系資格の最高峰であり、他の士業とのダブルライセンスで活躍の場がさらに広がることは間違いありません。
また、不動産鑑定士の試験科目は、全5科目(不動産に関する行政法規、不動産の鑑定評価に関する理論・民法・経済学・会計学)と多岐にわたっているため、様々な資格試験との相性がよく、不動産鑑定士から他の資格試験を受験、またその逆など、アプローチ方法は自由です。
不動産を扱う業務は金額が大きくなることが多く、どの士業のおいても、不動産鑑定士資格保有者というだけで「不動産に強い○○士」となり、それだけで差別化を図ることができます。
不動産系
宅建士
不動産取引に関するプロフェッショナル
難易度 |
★ |
不動産鑑定士との関連度 |
★★★★★ |
役立つ科目 |
権利関係(民法等)、宅建業法、法令上の制限(都市計画法・建築基準法等) |
メリット |
不動産取引において理論に裏づけられた価格・賃料等を判断 |
土地家屋調査士
土地の境界問題と表示に関する登記の専門家
難易度 |
★★★ |
不動産鑑定士との関連度 |
★★★★ |
役立つ科目 |
民法、不動産登記法 |
メリット |
境界確定や分筆において不動産の価格向上の観点から判断 |
マンション管理士
管理組合や区分所有者にとって頼れるアドバイザー
難易度 |
★★ |
不動産鑑定士との関連度 |
★★★ |
役立つ科目 |
民法・その他法令(宅建業法等)、区分所有法等、管理実務(不動産登記法)、会計、建築・設備系法令(都市計画法・建築基準法) |
メリット |
マンション建替え等、管理組合へのコンサルティング業務 |
法律系
弁護士
基本的人権を守り社会正義を実現する法律の専門家
難易度 |
★★★★★ |
不動産鑑定士との関連度 |
★★★★ |
役立つ科目 |
民法(科目免除) |
メリット |
不動産に関するあらゆる法律相談や訴訟業務、相続等 |
司法書士
権利登記や成年後見業務など財産を守る街の法律家
難易度 |
★★★★★ |
不動産鑑定士との関連度 |
★★★ |
役立つ科目 |
民法、不動産登記法 |
メリット |
不動産の権利登記と同時に、適正な価格を判断できる |
行政書士
許認可業務を中心に1万超の業務を扱う街の法律家
難易度 |
★★★ |
不動産鑑定士との関連度 |
★★★ |
役立つ科目 |
民法、一般常識(経済) |
メリット |
不動産取引や相続・離婚等のコンサルティング業務 |
会計系
公認会計士
監査をはじめ財務・経理などのプロフェッショナル
難易度 |
★★★★★ |
不動産鑑定士との関連度 |
★★★★ |
役立つ科目 |
会計学(科目免除)、民法・経済学(選択科目で合格した科目は免除) |
メリット |
デューディリジェンス、監査対象が不動産・不動産会社等 |
税理士
税金の申告・申請・税務相談など税に関する専門家
難易度 |
★★★★ |
不動産鑑定士との関連度 |
★★★★ |
役立つ科目 |
簿記論・財務諸表論(会計学として) |
メリット |
不動産取引における税務調査、相続税対策等 |