ITパスポートとは?できる仕事?
魅力・活用のフィールド
ITの基礎知識を証明できる国家試験として注目されているITパスポート。
この記事では、ITパスポートとは、資格の魅力、活用方法をお伝えします。
ITパスポートとは
ITパスポート試験は日本の情報処理技術者試験の一部で、ITに関する基礎知識を理解できていることを証明できる資格です。ユーザー目線でITシステムについて理解するための初歩的な試験なので、IT技術者・エンジニアを目指す就活中の学生・転職希望者はもちろん、全ての社会人が合格すべき試験です。
ITパスポートが注目される背景
現代社会では、ITがあらゆる産業や業界に浸透しており、企業や組織がITを活用することが不可欠となっています。ITパスポート試験は、このような基本的なIT知識を測るための試験であり、事務系・技術系、文系・理系を問わず、企業の戦力として求められるスキルが証明できる資格です。
さらに、情報セキュリティの重要性が高まっていることも背景にありITパスポート試験が注目されています。
また近年、高校の「情報I」科目ではITパスポート試験レベルを越えた内容が既に出題され、その学習を経たポストZ世代(仮称「アルファ世代」、 10年代生まれ)が2025年頃から続々と社会人デビューすることになります。そのような背景からZ世代のリーダー職以上とのIT格差解消が現場的課題になり、ITパスポート合格は20〜30代ビジネスパーソン、特に文系非ITの方にとって重要と考えられます。
ITパスポート資格の魅力
魅力① 社会から求められる資格
ITパスポート試験はユーザー目線でITの基本を学ぶための国家試験です。合格すれば、ITの仕組みを理解して、効果的にITを活用できることを証明できます。企業(ITに限らず、全ての業界)に勤める場合はもちろん、自分で起業したり、自営業として働いたりする場合でも、様々な情報システムを活用し、WEB上のアプリケーションを利用することが日常的に求められます。全ての社会人が知っておくべきITの基礎知識を身につけているか、を判定する試験です。
ITパスポートは、非IT系、20代の社会人が多く受験している資格試験です。
エンジニアを目指す人にとっては、ITパスポートは少し物足りないかもしれません。
情報処理技術者試験の中でも、すべての社会人を対象とした資格であることをおさえておくと良いでしょう。
魅力② 活躍の幅が広い
ITパスポートは最低限のIT知識・ITリテラシーを持っていることの証明になります。
事務職・営業職は日々の業務で情報システムを使う際、より効率的に活用できるようになります。その他の職種、例えば、一見するとITとは縁遠い肉体労働であっても、ITから逃れることはできません。最近では、工場や建築の現場にもデジタル技術が導入されています。また、顧客や取引先の重要な情報を外部に漏えいしたりすることがないよう、セキュリティ意識を高める上でもITパスポート試験で問われる知識は大事です。
魅力③ 就職・転職に役立つ
就活中の学生にとっては、履歴書の「免許・資格」欄に書くことができます。多くの大学生が書く免許・資格は、普通自動車第一種運転免許やTOEICスコア720点等です。しかし、採用後、これらの資格が必要とされる場面は多くありません。営業職で日常的に車を使ったり、海外の取引先や顧客と英語でコミュニケーションしたり、という働き方はかなり少数派です。これに対し、情報システムはほぼ全ての社員が使います。自動車免許や英語よりもITシステム・IT技術の基礎知識を身につけていることの方がより強いアピールになります。
「基礎的な内容で合格率も高いので、ITパスポート程度では意味がないのでは?」と感じられたかも知れません。
資格を持っているのといないのでは、説得力が違います。また、就業時間外に勉強して資格を取るほどの「仕事へのモチベーション」があることも示せるでしょう。
魅力④ ITにまつわる幅広い知識が身につけられる国家資格
IT技術者・エンジニアが受ける試験や取得する資格は細分化されています。技術者・エンジニアの経験者として就職活動をする際には、JavaやPHPなどプログラミングの実績や、AWSの運用に特化した資格、Oracleデータベースに特化した資格など、実践的なスキルが求められます。全くの初心者からIT業界を目指す就活生や転職希望の社会人にとっては、「何をやってよいか分からない」のが普通です。その際、まず挑戦すべき最初の試験としてお勧めするのがITパスポート試験です。
他の情報処理試験との比較
レベル | 比較 | 対象 |
---|---|---|
1 | ITパスポート | 全ての社会人 |
情報セキュリティマネジメント | ITの安全な利用面を推進する者 | |
2 | 基本情報 | 情報処理技術者(エンジニア) |
3 | 応用情報 | |
4 | 各種高度資格 |
魅力⑤「高い合格率」のIT国家試験
IT技術者・エンジニアが受ける試験や取得する資格は細分化されています。技術者・エンジニアの経験者として就職活動をする際には、JavaやPHPなどプログラミングの実績や、AWSの運用に特化した資格、Oracleデータベースに特化した資格など、実践的なスキルが求められます。全くの初心者からIT業界を目指す就活生や転職希望の社会人にとっては、「何をやってよいか分からない」のが普通です。その際、まず挑戦すべき最初の試験としてお勧めするのがITパスポート試験です。
他資格と難易度比較
関連する他資格との比較図です。
資格の難易度を合格率と目安勉強時間で表すと以下のようになります。
資格名 | 合格率 | 勉強時間(約) | 試験実施回数 |
---|---|---|---|
ITパスポート ※1 | 50%前後 | 100〜180時間 | 随時 |
情報セキュリティマ ネジメント(SG1) |
70%前後 | 200時間程度 | 随時 (月1回まで) |
基本情報技術者(FE) | 45%前後 | 200時間程度 | 随時 (月1回まで) |
応用情報技術者(AP) | 25%前後 | 500時間程度※2 | 年2回 |
システムアーキテクト※3 | 15%前後 | 200時間程度 | 年1回 |
MOS | 非公開 (60〜80%と 言われている) |
50時間程度 | 随時 (月1回まで) |
ITストラテジスト | 15%前後 | 200時間程度 | 年1回 |
キャリアコンサルタント | 65%前後 | 200時間程度 | 年3回 |
司法書士 | 4〜5% | 3,000時間程度 | 年1回 |
中小企業診断士 | 5〜7% | 1,000時間 | 年1回 |
社会保険労務士 | 6%前後 | 1,000時間 | 年1回 |
行政書士 | 10%前後 | 800時間 | 年1回 |
宅地建物取引士 | 15〜17% | 300時間 | 年1回 |
簿記3級 | 50%前後 | 50〜100時間 | 年3回 |
簿記2級 | 20%前後 | 100〜200時間 | 年3回 |
ビジネス実務 法務検定試験®3級 |
60~70% | 50時間程度 | 年2回 |
統計検定®3級 | 75%前後 | 30時間程度 | 年2回 |
- ※1 令和5年度実績
- ※2 基本情報技術者に合格していれば、追加で200時間程度
- ※3 応用情報技術者くらいまで取得済みでないと難しい
ITパスポート資格を取得するためには
- ITパスポート試験の合格に必要な勉強時間の目安は、すでにIT部門で働いた経験がある人や、大学・専門学校で情報系の科目を履修していた人であれば、60〜100時間程度の勉強でも十分に合格ラインに達することができます。大学生やIT知識が全くない人の場合には約180時間の勉強時間が必要、と言われています。180時間の場合、週に10時間の勉強(平日に1日1時間、週末に5時間)で4ヶ月かかり、週に15時間勉強できれば3ヶ月かかる計算となります。
様々な予備校で、通学講座・通信講座が提供されていますが、全くの初心者でも独学で勉強している人が多いのが実際です。要点を抑えて短期間で効率的に学習をしたい方には以下のメリットがある予備校の講座を活用するのがおすすめです。
- 膨大な分量から、どこを重点的に勉強すればよいか優先順位を示してもらえるので、効率的に勉強できる。
- 通学・通信受講ともに、本試験日までの適切なプランが自然と組まれ、スケジュール管理がしやすい。
※過去問は情報処理推進機構(IPA)の公式サイトに掲載されています。
LEC「ITパスポート試験パーフェクト合格講座」の特長
- 特長①DX推進の第一歩として最適
- 就活生や企業・公共(官公庁・自治体・独法・病院・交通など)の非ITビジネスパーソン、特に事務職・マネジメント層の最重要課題であるIT/データベース活用/データ分析力向上・DX推進を目指す方であれば当然に知っておくべき内容が学習できます。
- 特長②徹底した実戦演習!「基本情報技術者」試験対策学習の第一歩として
- 当講座では、新傾向過去問演習を中心に、データ分析、アルゴリズム、データベース、セキュリティ、PMを「(サンプル問題・過去問演習で)なれてから学べ(図解中心にインプット)」で、同一問題を「直観+鳥瞰理解⇒スピード解法⇒じっくり解法⇒インプット⇒(再考)直観+鳥瞰理解⇒…」のサイクルで徹底!実戦演習します。
- 特長③徹底した実戦演習!「ITストラテジスト」試験対策学習の第一歩として
- 当講座では、過去問演習(基本/新傾向)を中心に、データ分析⇒機械学習、システム開発WBS/PM⇒生成AI開発、ITストラテジ・マネジメント・コンプライアンスの流れを「(サンプル問題・過去問演習で)なれてから学べ(図解中心にインプット)」で徹底!実戦演習します。
- 特長④専門分野の第一人者&試験対策のプロ講師がそれぞれの強みを活かした講義を展開
-
「ストラテジ/マネジメント/セキュリティマネジメント/テクノロジ概要/生成AIマネジメント・リテラシー講義」は20年以上ITストラテジストとして従事、IPAでセキュリティプレゼンターも務め、弊社IPA高度資格対策やkintoneアソシエイツ研修講師経験も豊富な林雄次講師が兼任します。
「アルゴリズム/データベース/表計算/基礎理論/セキュリティ技術/機械学習/生成AI技術/データ分析講義」は高校情報I、統計解析、Pythonプログラミングが専門で、弊社統計検定/データサイエンス/証券アナリスト・クオンツ講座担当の小船幹生講師が兼任します。
それぞれの強みを生かして、IT本丸までを漏らすことなく、出題頻度の高い分野を分析し、短期合格に必要な重要論点とテクニックに絞ってわかりやすく解説します。
ITパスポート
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LECがおすすめする講座
ITパスポート試験の出題範囲は広く、ITのコア知識だけでなく、企業財務、マーケティング、データ分析、生成AI/機械学習、関連法規にまで及びます。
ほかの試験と出題範囲が重なる部分が多いため、それらの資格の学習経験者や合格者の方のステップアップにも最適です。
LECはこれからITパスポートを取得したい方から更なるキャリアステップを踏み出したい方まで、自己研鑽をサポートするカリキュラムを提供します。
- 基本情報技術者(FE)
-
IT技術者・エンジニアの登竜門としてT適性知識習得したい方
- 応用情報技術者(AP)
-
中堅のIT技術者の方で独学では難しいテクノロジ分野を理解したい方
- 情報セキュリティ
マネジメント(SG) -
ITパスポート試験に合格し、さらにステップアップしたい方
- ITストラテジスト(ST)
-
更にITストラテジ―分野の知識を強化したい方
- 中小企業診断士
-
出題範囲が重なる経営やIT分野知識を活かしてステップアップしたい方
個別受講相談
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LECでは受講前の受講相談も実施しています。
受講相談は各本校にお問い合わせください。
よくある質問
- Q.ITパスポート試験はどのぐらいの学習時間が必要ですか。
-
A.すでにIT部門で働いた経験がある人や、大学・専門学校で情報系の科目を履修していた人であれば、60〜100時間程度。大学生やIT知識が全くない人の場合には約180時間の勉強時間が必要、と言われています。
180時間の場合、週に10時間の勉強で4ヶ月かかり、週に15時間勉強できれば3ヶ月かかる計算となります。
- Q.ITパスポート試験合格後活用シーンを教えてください。
-
A.就活中の学生にとっては、履歴書の「免許・資格」欄に書くことができます。すでに働いている社員にとっては、最低限のIT知識・ITリテラシーを持っていることの証明になります。
事務職・営業職は日々の業務で情報システムを使う際、より効率的に活用できるようになります。その他の職種、例えば、一見するとITとは縁遠い肉体労働であっても、ITから逃れることはできません。最近では、工場や建築の現場にもデジタル技術が導入されています。また、顧客や取引先の重要な情報を外部に漏えいしたりすることがないよう、セキュリティ意識を高める上でもITパスポート試験で問われる知識は大事です。
- Q.仕事や学校と両立しながら勉強できますか。
-
A.独学で勉強している人が多いのが実際ですが予備校の講座を使うメリットは、通学はもちろん通信受講であっても、講義を週に1回聞いて復習に3時間かけて、といったスケジュールを組むことで、本試験日までの適切なプランが自然と組まれ、ペースメーカーとなることです。
LECのITパスポート講座は、資格試験指導暦45年ならではのノウハウで、初心者でもわかりやすい講義形式で出題ポイントを重点的にわかりやすく解説します。
また、「いつでも、とこでも」、自分のペースで隙間時間を活用して効率的に学習を進めることができます。
効率的にITパスポート試験合格を目指す人は講座受講をご検討ください。 - 受講相談
- Q.初めての方でも割引制度などございますでしょうか。
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- Q.試験合格までのモチベーションを維持する制度はございますでしょうか。
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- Q.企業での団体申込みや企業研修はありますでしょうか。
-
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