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Top Interview
独立行政法人は第二の特殊法人か


反町
天下りといいますと、特殊法人の問題もあります。ここにも、政治的任命を導入することは風通しがよくなることにつながるのではないでしょうか。
    水野
    今回、独立行政法人(注2)の制度が決まりましたけれど、それを作るにあたって、多くの人が懸念していることは結局、第二の特殊法人になってしまうということでしょう。私も国会で、「独立行政法人の長はどういう方法で決めるのか?」と質問しましたが、簡単にいえば、独立行政法人の長は、経営能力があるか、もしくは専門的知識があることが法的条件とされているわけです。その専門的知識というのが曲者でして、その部分が強調されると、まさに官僚の人たちの天下り先になりかねない懸念があります。私は天下りが100%悪いとは思ってはいませんが、たんに新たな天下り先にを作るだけにするべきではない。運用していく中で、経営能力という部分が重視されないと、せっかく作る独立行政法人が第二の特殊法人になりかねませんから。

    注2)エージェンシー。省庁再編の手法。省庁の実施部門のうち行政サービス業務を本省から切り離して効率化を目指すこと。1980年代に英国のサッチャー政権が導入した制度。
反町
財務内容を開示するという要件がきちんと守られれば、元官僚だろうと、運営することができるのではないでしょうか。独立行政法人にしても、特殊法人にしても、透明性を確保することが先決ですね。
    水野
    まったくその通りだと思います。ところが、今国会で成立した情報公開法は特殊法人に触れていないわけです。先送りになってしまった。そして、新たにできた独立行政法人の情報公開も触れられていない。これについては、太田誠一総務庁長官も、国会答弁で、独立行政法人も情報公開していくことが望ましいと発言されています。政府としても何もしないと言っているわけではありませんが、それをするためには、新しく法律的な担保を作らなければならない。独立行政法人の情報公開のシステムなども今後、法制度として作っていかなければなりません。そういう点で、今回の行革は一歩、前進ではあるが、まだ積み残した問題は多いと思います。仏を作ったが、魂を入れていく作業は今からだと考えています。

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