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Top Interview
国家の統治機構にかかわる法案


反町
今年の通常国会では国家機構に関する重要な法案が多く審議されました。日本の立法、行政はどう変わっていくのか? 本日は日米両国の政治システムにお詳しい水野先生に、立法、行政の改革を中心として、お話をうかがいたいと思います。
    水野
    私は今年の3月から衆議院に登院させていただいていますが、第145回国会では日の丸・君が代法案であるとか通信傍受法案など論争の的になった法案も多数ありましたが、同時に、国家機構にかかわる重要法案も多く審議されました。その典型的な例が中央省庁改革関連17法案です。地方分権一括法案もそのひとつだと思いますし、国会法の改正もあります。これによって例えば、憲法調査の常任委員会が設置されることになります。国会活性化法案も、立法府のシステムを変革するという意味において、統治機構にかかわる重要な法案といえます。
反町
中央省庁改革関連法案については、委員会に所属して審議にあたられたわけですね。
    水野
    これは私の父がライフワークとして手がけていた法案でもあり、私としても特別の思いをもって審議に参加しました。成立した中央省庁改革関連17法は、現在の1府21省庁を1府12省庁に再編すること、内閣機能を強化することが大きな柱です。
反町
それぞれの法律の狙いはどのようなところにありますか?
    水野
    省庁再編は従来の縦割り行政の弊害をなくすということがあげられます。内閣機能強化の目的の一つには危機管理があります。議論の発端として、ペルーでの日本大使公邸占拠事件が発生した際、トップダウン的な危機管理体制が求められたということがありました。もちろん目的として、官僚主導の国会運営を打破するということもあります。間接的ながら、内閣総理大臣も国民に選ばれているわけですから、より民意を反映した内閣がリーダーシップを取ることは主権在民の精神に適合するという発想です。そういう要請を受け、中央省庁再編や内閣機能の強化がなされると理解しています。

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