現在、法務省は多くの機関と連係して事業を進めている。
外務省、JICAといった国家機関のみならず、財団法人としては刑事司法の分野ではアジア刑政財団、民商事の分野では国際民商事センターがある(42ページ参照)。
また学界関係では、大阪大学、名古屋大学など、さらに関西における弁護士・弁理士・企業法務など法律関係業務に携わる人々の集まりである関西アジア民商事法研究会、アジア・太平洋地域の法律家の集まりであるローエイシアもある。法務省はこれら、NGOに位置づけられるような組織とも協力して事業を進めている。
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「この事業では、民間の方にできる限り応援していただこうと思っています。法整備支援とは、言うなれば、知的支援です。官庁に限らず、大学、民間の弁護士や企業法務の専門家など多くの方に、お知恵を借りたいと考えています」
法整備支援は国の法律制度をつくるということが出発点となる事業であり、当初は政府から政府への要請という形で始まる。少なくともスタート時点は、どうしても、政府職員同士で事業を進めることになる。ただし、その後、法制度の運用や定着を図る事業展開の段階になると、民間の協力が必要となってくるという。
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