敷金診断士

「敷金診断士」は、賃貸住宅の退去時における敷金返還や原状回復トラブルを未然に防ぎ、公平な立場でアドバイスを行う専門家です。 近年、社会問題化している賃貸トラブルの解決に向け、その重要性が高まっています。
- 敷金診断士とは?
- 敷金診断士が注目される背景
- 資格取得のメリット
- こんな方におすすめ
- 「敷金診断士」になるには?
- 講座概要
- 講座カリキュラム
- 担当講師
- 教材発送・WEB配信スケジュール
- 受講料・教材
- ADR調停人候補者になるには
- 団体割引・法人様向け研修のご案内
敷金診断士とは
賃貸住宅の入退去時における敷金返還や原状回復を巡る諸問題について、消費者の相談に応えることのできる専門的知識を有することを客観的に認定された資格です。本資格は、適正な原状回復の普及を通じて良質な賃貸住宅ストックの形成に寄与することを目的とし、特定非営利活動法人日本住宅性能検査協会により認定されています。敷金診断士試験に合格、または敷金診断士認定講習を修了し、行動準則を承認された方は、同協会に敷金診断士として正式に登録することができます(別途登録料必要)。その専門的知識をもって、国土交通省のガイドライン等に基づいた客観的な診断・助言を行い、賃貸トラブルの未然防止や円滑な解決を支援することができます。さらに、敷金診断士は、日本不動産仲裁機構(法務大臣認証裁判外紛争解決機関)の調停人基礎資格として認定されているため、所定の要件を満たすことによって、同機構の実施するADRの調停人候補者となることができます。
※ADR(AlternativeDisputeResolution)とは、「裁判外紛争解決制度」と訳され、裁判手続きによらずに話合いで紛争を解決する手法
敷金診断士が注目される背景
賃貸住宅の退去時における敷金返還や原状回復を巡るトラブルは、不動産業界において長年の課題となっています 。
国民生活センターの「PIO-NET」に寄せられる相談件数は、2023年度には11,833件に達しており、依然として多くの消費者が頭を悩ませているのが現状です。特に「高額な原状回復費用の請求」や「ハウスクリーニング代の負担区分」など、専門知識がなければ判断が難しい事例が多く、不動産仲介会社や管理会社にとっても、正確なガイドラインに基づいた対応ができなければ、顧客の信頼を著しく損なう時代となっています。
また、近年ではSNSの普及により消費者の権利意識が高まり、不透明な精算に対する厳しい目が向けられています。これに合わせ、従来の裁判手続きよりも迅速かつ柔軟に解決を図る「ADR(裁判外紛争解決制度)」の重要性が増しており、法務大臣認証を受けた解決の場を具体的に提示できる能力が求められています。
こうしたトラブルの多発、複雑化する判例やガイドラインへの対応、そして公的な解決手段の提示。情報が氾濫し、当事者間での合意形成が困難になる中で、中立的かつ専門的な立場で客観的な診断・助言を行える「敷金診断士」は、賃貸住宅市場の健全化を導くプロフェッショナルとして、かつてないほど社会から強く求められています。
資格取得のメリット
- メリット①業務の信頼性と専門性の向上
- 賃貸トラブルの火種となりやすい退去精算業務において、主観や慣習ではなく、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」や最新の判例に基づいた「客観的な物差し」を持って診断できる能力は、プロとしての圧倒的な強みとなります。不動産実務においては、根拠に基づいた適正な判断を提示することで、入居者・オーナー双方からの信頼を勝ち取り、管理物件の解約抑止や円滑な入替え業務を実現できます。また、リフォーム・清掃業者にとっては、単なる施工業者から「法規を遵守した適正修繕の助言者」へと立ち位置を変えることで、競合他社にはない高度な専門性をアピールすることが可能です。
- メリット②企業の顔として、確かな知識とコンプライアンス面をアピールできる
- 敷金診断士が在籍していることは、その企業が賃貸住宅市場の健全化に取り組み、コンプライアンス(法令遵守)を徹底していることの証明となります。資格保有者は、不透明な請求によるレピュテーションリスク(評判低下)から企業を守る守護神としての役割を担い、対外的にクリーンなイメージを構築する「企業の顔」として活躍できます。
- メリット③トラブル解決の専門家「ADR調停人候補者」への道が拓ける
- 「敷金診断士」は、日本不動産仲裁機構(法務大臣認証裁判外紛争解決機関)の調停人候補者登録のための基礎資格として認定されています。所定の研修と登録を経て、同機構が実施するADR手続きにおいて調停人に選任された場合、敷金トラブルに関する法的な解決業務を実施することが可能です
本来、弁護士以外の者が報酬を得て法的トラブルに関与することは弁護士法で禁じられていますが、法務大臣認証を受けた同機構の管理・指導下で行われる調停業務については、この例外として認められています。これにより、専門知識を活かした紛争解決の担い手として、活躍の場が劇的に広がります。
こんな方におすすめ
- 不動産仲介・管理会社にお勤めの方
- 建築・リフォーム業者、ハウスクリーニング業者の方
- 行政書士、マンション管理士等の専門資格をお持ちの方
- 賃貸経営を行っているオーナー様
- 消費生活アドバイザー
- 就職活動に活かすために資格取得を目指す方 (大学生・高校生の方など)
「敷金診断士」になるには?
敷金診断士の資格取得には、「一般試験(CBT)」に合格する方法と、「敷金診断士認定講習」を受講し、修了認定試験に合格する方法の二通りがあります。
合格者(または講習修了者)には、日本住宅性能検査協会より合格証書と登録案内が送付されます。案内に従って所定の手続きを完了することで、敷金診断士として認定され、認定証が発行されます。
※登録には別途登録講習料(12,000円)および登録料(15,000円/3年間有効)が必要です。
一般試験と認定講習
一般試験
敷金診断士試験は、全国200箇所の試験会場にて、任意の日時にコンピュータを使った試験方式で受験することができます。
試験実施時期や申し込み方法、受験料、試験会場等については、株式会社CBTソリューションズのHP( https://cbt-s.com/examinee/examination/sks.html )で最新情報が確認できます。
一般試験対策教材
公式テキスト 「敷金診断士の知識(参考問題集セット)」
著 NPO法人 日本住宅性能検査協会
定価3,850円(税込み)
日本住宅性能検査協会により制作された、敷金診断士受験用の公式教材です。敷金診断士としての業務において必要となる法令・建築その他の知識について整理し、要点を絞って分かりやすく解説しています。
| 教材名 | 一般価格 | 教材コード |
|---|---|---|
| 公式テキスト 「敷金診断士の知識(参考問題集セット)」 | 3,850円 | XB24183 |
認定講習
敷金診断士認定講習講座を受講し、修了認定試験に合格することで一般試験が免除されます。
講座概要
敷金診断士公式テキストに添った全8回の講座です。
敷金診断士としての業務において必要となる法令・建築その他の知識について整理し、要点を絞って分かりやすく解説しています。
講座カリキュラム
全8回(約9時間)+修了試験
| 回 | 科目 | 時間 |
|---|---|---|
| 第1回 | <第Ⅰ編 法令系科目> 第1章 法令総則 民法(総則)/消費者契約法 |
約100分 |
| 第2回 |
第2章 物権関係 民法(共有)/区分所有法 第3章 債権関係 民法(債務不履行)/民法(契約総則) 第4章 売買契約 民法(売買)/瑕疵担保責任の特例 |
約80分 |
| 第3回 | 第5章 賃貸借契約 民法(賃貸借)/借地借家法/賃貸住宅標準契約書法 | 約70分 |
| 第4回 | 国土交通省ガイドライン/東京ルール | 約50分 |
| 第5回 |
第6章 委任契約 民法(委任契約) 第7章 請負契約 民法(請負契約)/担保責任の特例 第8章 訴訟関係 民事訴訟/ADR(裁判外紛争処理) |
約40分 |
| 第6回 |
第9章 その他 債権の担保(民法)/不法行為(民法)/相続(民法)/個人情報の保護(個人情報保護法)/住宅性能表示制度(品確法) |
約60分 |
| 第7回 |
<第Ⅱ編 建築系科目> 第1章 建築 建築構造/建築部材/建築材料/防水 第2章 設備 給水・給湯設備/排水・通気設備/換気・冷暖房設備 |
約70分 |
| 第8回 |
電気・ガス設備/消防設備 第3章 建築物の劣化 建築物の劣化 第4章 建築基準法 総論/単体規定/集団規定 |
約50分 |
| 修了確認試験 (WEBまたは郵送による受験) |
担当講師
平柳 将人 講師 (Hirayanagi Masato)
現在、株式会社M&Kイノベイティブ・エデュケーション代表取締役社長及び講師として企業研修やWEB講座等 を行う。また、(一社)日本不動産仲裁機構 専務理事兼ADRセンター長として、不動産トラブルに関する ADR調停実務を担う。さらに、様々な企業より依頼を受け、主に不動産関連資格の講義や執筆を担当。
教材発送・WEB配信スケジュール
| 教材・DVD発送開始日 | お申込み後随時発送 |
|---|---|
| WEB・音声DL配信開始日 | お申込み後随時配信 |
| WEB・音声DL配信期限 | 受講開始から180日間 |
受講料・教材(10%税込)
| 受講形態 | 一般価格 | 講座コード |
|---|---|---|
| WEB(テキスト有り) | 33,000円 | XB26003 |
| WEB(テキスト無し) | 29,150円 | |
| DVD(テキスト有り) | 33,000円 | |
| DVD(テキスト無し) | 29,150円 |
- ※WEB視聴期限: 受講開始から180日間
- ※公式テキストは講座内で使用しますので、お持ちでない方は必ず(テキスト有り)をお申込みください。
- ※GO!GO!ポイントはご利用いただけません。
- ※一般価格とは、LEC各本校・LEC提携校・LEC通信事業本部・LECオンラインショップにてお申込される場合の受付価格です。
ガイダンス動画
敷金診断士認定団体
特定非営利活動法人 日本住宅性能検査協会
- ホームページ:http://www.nichijuken.org/
- 所在地:東京都中央区日本橋堀留町 1-11-5 吉泉ビル2階
- E-mail:info@nichijuken.org
ADR調停人候補者になるには
ADR対応分野:敷金・原状回復

敷金診断士の資格保有者の方は、一般社団法人日本不動産仲裁機構の主催する調停人研修を修了することで、ADR調停人候補者となることができます。ADR調停人候補者となった敷金診断士は、日本不動産仲裁機構からの選任を受けることで当該機構が実施する敷金・原状回復に関するADR手続きにおいて調停業務を行うことができます。
- ※ADRおよびADR調停人候補者の詳細については下記ページをご覧ください。
- ADR調停人候補者ページはこちら

