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Top Interview
第六章 司法

第七六条 [司法権・裁判所、特別裁判所の禁止、裁判官の独立] (1)すべての司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
(2)特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
(3)すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。
第八一条 [法令審査権と最高裁判所] 最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。


反町
司法に関してはいかがですか?
    西村
    第七六条第二項に「特別裁判所は、これを設置することができない」とありますが、なぜ設置することができないのか不思議です。
     例えば、軍事裁判所は必要です。市民法の秩序で、苛烈な戦闘ができるはずがありません。軍隊を市民法の秩序で律していては、戦わずして壊滅します。
     また危険性もある。市民法の秩序で成り立っているPKO法は、自分が侵害を受ける事態にならなければ、撃ってはならないという法律ですが、逆にいえば、自分さえ危ないと思えば、撃っていいことにもなる。それが9ミリ拳銃ではなく、90式戦車の102ミリ榴弾砲やイージス艦のミサイルの発射にエスカレートする危険もあります。
反町
特別裁判所については今、専門裁判所の設置が議論されていますね、通常裁判所内での専門部としてですが。案に上っているのは特許部、租税部、行政部、労働部ですね。
    西村
    軍法会議は?
反町
防衛部については現在、議論に含まれていません。
    西村
    私は憲法裁判所を作ることを考えても良いと思います。憲法裁判所が違憲判決を出せば、憲法を変えなくてはいけないと、自然にそのような流れになるはずです。
反町
ドイツやフランス、韓国にも憲法裁判所があります。憲法を改正するなら、事件性を要件から外した違憲立法審査制度を導入する必要があると思います。そうでないと違憲判断は実際に事件が発生してからでいいということになり、緊急な問題に対応することができません。


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