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Top Interview
日米の司法の違い


今、日本は法曹教育を含め、司法の全面的な見直しをしようとしています。アメリカと日本の法制度についてどのような差異があるとお考えですか?
    チャールズ
    「お断りしておきますが、私は日本法の専門ではありません。ただ大学人として関心をもち、アジアの司法制度についても勉強はしています。  アメリカで入手できる日本の法律に関する文献については、非常にある分野が繰り返し強調されている特徴があります。アジアの人の訴訟に対する態度と西欧人の訴訟に対する態度の違いです。日本やアジアの法律に関するたいていの書物には、アジアの人間はできるだけ訴訟という手段によって紛争を決着することを避けようとする傾向があり、可能な限り、示談その他の方法で解決しようとする風潮があると書かれています。それは一般論にすぎるかもしれませんが、現代の社会において、とくに技術的な分野、国際金融であるとか、金融派生商品などに関する争いが起こったときには、その中身がきわめて複雑になります。それを解決するには、司法的な解決手段によるしかないのではないかと思われます」

国際化の中、日本もアメリカと同じ紛争解決システムに変えていこうという意見が現在の有力な多数意見になっています。とりわけアメリカとの関係については、きちんとした訴訟の場で解決する方向に変えるということでは、おおかたの国会議員も同意するでしょう。経済界の意見も同じです。アメリカは1960年代以降、経済発展と国際化に対応するリーガルの養成システムを作っていった。日本はそのとき、ストップして対応せず、30年後の今、着手した。その30年のタイムラグがあるということではないでしょうか。
    チャールズ
    「それでも、日本とアメリカを比べれば、やはり訴訟に関する興味の度合いに違いがあるのではないかと思います。なにしろアメリカ人は裁判を24時間のテレビのショーにしてしまうくらいですから(笑い)」
その点はおっしゃる通りかもしれません(笑い)。
    チャールズ
    「訴訟のドラマ化という現象は世界に広がりつつあり、イタリアでもそのことで、裁判官が怒っています。裁判官は“His Excellency(閣下)”と呼ばれるべき存在だったのに、アメリカのように“Your Honor”と同じ敬称ではあるけれど、やや軽い響きで呼ばれるようになった、アメリカのテレビのおかげで、自分たちのは裁判官の呼称や品位が落とされたと嘆いています(笑い)」


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