↑What's New ←目次
0 1 2 3 4 5 6 7 8 通巻 195号

公務員の意識が変わりつつある

−現在、中央官庁で行政評価の法制化を考えているようですが、これに対する要望はございますか?
「市民が評価を行うために必要な基礎データを、積極的に公開するシステムにしていただきたいということです。官僚自らが評価の結果をまとめるということになれば、国民からすれば、どうしても自分たちに都合の良い形にまとめたと見ることになるでしょう。評価の結果を信用度の高い、客観性の確保されたものにするには、評価結果のもとになった基礎データをきちんと公表していくことです。それはまさに白書と情報公開法の関係にあたると思います。
 本来であれば、情報公開の請求で初めてもらえるのではなくて、基礎データのかなりの部分を行政評価の際、添付資料として公開するなり、インターネット上で公開するなり、簡便に情報を入手できるよう、情報公開法にも規定された情報提供を充実させる必要があると思います」


−情報公開法の制定を受けて、行政側もかなり意識が変わりつつあると思われますか?
「そう思います。同窓会などで官僚になった友人と会う機会がありますが、15年ほど前ですと、私が『情報公開法をやっている』と言おうものなら、警戒されたものですが(笑い)、今では、『役所で情報公開の仕事をしている』と言う友人もいます。
 最近、『自己決定・自己責任』ということが説かれるようになっていますが、国民の側に情報を流さなければ、それも尽くせないわけです。また官僚としても、今まで自分で情報を抱えこんでいて、自分ですべて決定しなければならないという重い責任を感じていたはずで、堪え難いようなストレスを受けることもあったと思います。情報を公開して、自分の負担を軽くしたいという気持ちも働いているようで、公務員の意識ははっきり変わりつつあると思います」



 
→Next

↑What's New ←目次
0 1 2 3 4 5 6 7 8 通巻 195号
Copyright 2000 株式会社東京リーガルマインド
(c)2000 LEC TOKYO LEGALMIND CO.,LTD.