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試験制度の変革で若返りを


--司法制度改革が進もうとする時代の変化を受けて、日本行政書士会連合会としては、どのような変革を考えておられますか?
「変革の基本コンセプトのひとつに若返りということがあります。各士業団体会員の平均年齢をみれば分かりますが、行政書士だけでなく、高齢化現象が著しい団体が多いのです。役人歴で取得可能な資格は定年退職後に多く入ってくるため、会員の年齢構成を見ると、55〜60歳に大きなグループがあります。かつて試験が簡単だったときに取った人たちも多
いわけです。半世紀も経てば、どんな組織も制度疲労を起こします。とくにコンピュータなどの技術革新もあり、若年層が充実しないと、制度そのものがもちません。
 試験制度による組織の歪みを是正するために、私たち自身が試験機関を作る必要があると考えています。
 従来の行政による資格試験は、受験者を落とすためのものという性格が強く、合格率がきわめて低いわけです。この試験制度を見直すことで、合格者の配分から制度の人的インフラを整備して


いく必要があります。
 また今後、行政書士が果たすべき分野については試験科目を充実させることで、国民の期待に応えたいと思います。例えば司法試験の科目から行政法が外れましたが、今後、弁護士は行政手続をやらないと言っているようなものですから、私たちはこれを資格試験の科目としてきちんと取り入れたいと考えています」
--時代の変化ということでは、情報のデジタル化が進んでいますが、その対策はいかがでしょう?
「私たちは社会情報学会と、NPO地域行政ネットワーク推進機構を作りました。
行政手続の電子化にともなって、国なり、地方なりの情報化はどんどん進んでいきます。行政の情報化推進の中、取り残される国民や企業とアクセスして、そのお手伝いをしていきたいという意味から、地域住民と草の根運動を進めていこうという趣旨です。
 さらに、ネットを利用する行政サービスの拠点をいかに広げて行くかも課題です。またわれわれは独自に『行政書士LAN』を作っていますし、新たな試みとして、ネット上の士業間の共同を模索しているところです」

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