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「首都ワシントンで、一つかみの砂利を握って群衆に投げれば必ずロイヤー(英語で言う「ロイヤー」とは法曹試験に合格した法律専門家、判事、検事、弁護士すべての総称)に当たる」と言われる。現在、ワシントンD.C.の人口は58万人で、弁護士数は3万9千144人。15人に一人が弁護士だ。犬が歩いて棒に当たるより遥かに高い確率で砂利が弁護士に当たる筈だ。ワシントンD.C.は政治の街。連邦省庁、立法議会、最高裁判所を含めた司法機関と三権の中枢とその支援機関が集中し、これに連動してあらゆる業界の圧力団体、世界各国から集まる外交代表部(大使館)、世界銀行、通貨基金など国際機関もここに存在する。
これら国際、国家、商業、民間、非政府機関にかかわる人間の職種中で一番層の厚いのが「ロイヤー」である。彼らの政府機関、企業、また対外事業交渉における仕事ぶりや、彼らの職場の土俵とも言うべき英米法を土台とした司法制度とますます地球化する、国際舞台における諸国の同業者や企業との接点でどのような得失を感じながら仕事に携わっているかを理解すべく、三人の法律家(弁護士)にインタビューを試み、以下にこれをまとめて、また日米の現状と対比させて報告を試みる。
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