「企業の取締役や従業員になるときは、弁護士会の許可が必要ですが、私はこれを原則自由に変えたいと思っています。アメリカには85万人の弁護士がいますが、そのうち15万人は企業内にいます。恐らく日本は35人とか40人という数字です。現状でもアメリカと同じ比率なら、1万7,000人の弁護士のうち、3,000人が企業にいてもおかしくないことになります。日本でも、法廷だけではなくて、能力や知識をどんどん新しい分野で活用していく、発展性のある弁護士像が求められているのではないでしょうか。
この問題をつきつめていくと、弁護士法の改正につながります。
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日弁連が弁護士法改正に臆病だという批判があるとすれば、法改正に触れることを許せば、弁護士自治を取り上げられてしまうという恐怖が大きかったのだと思います。もちろん自治は極めて大事です。だが、自治があるから弁護士が偉いのではなく、世の中に役に立つからこそ弁護士に価値がある。自治そのものを自己目的化する考えはそろそろ変えるべき時代だろうと思います。自治を守りたいからといって、弁護士法には一切触れさせないのはおかしい。そのために、役に立つ弁護士になれない部分があるのだとすれば、そこは徹底的にえぐっていくべきです」
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