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国際行政書士の未来
21世紀の行政書士像

-- 畑先生が考える21世紀の行政書士像は? またそのために求められる資質はどのようなものでしょうか?
「実現可能かどうかは別として、私は『行政書士』という名称をリニューアルする必要があるのではないかと思っています。一時、司法書士が提案されていた『法務士』などです。『書士』という名称から、書類を書く専門家というイメージが定着しています。国会議員にもそういう傾向があります。私はこの1週間、毎日、国会に通って各政党の政調関係の代議士と合いましたが、官公署に対する書類の作成をする専門家という認識に止まって、民民の権利義務に関する書面作成につ
いては、あまり考えていらっしゃらないようです。『行政と国民をつなぐパイプ役』というキャッチフレーズもあり、役所に出す書類の専門家のようなとらえられ方をしていますが、本来、行政書士は書くだけでなく、法律判断を求められる仕事なのです。
 規制緩和によって、役所に提出する書面は減ることになる、あるいはフロッピーディスク1枚を送れば済むようになる。それにともなって、行政書士の業務では民民の契約が大きな分野を占めるようになるでしょう。官公庁に提出する書類は、あるいは定型的なフォームに書き込めばよかったかもしれないが、民民の権利


義務の業務にウエイトを置かれるようになれば、書類ひとつ作成するにも相当高度な専門知識が要求されることになります。
 その際、行政書士の資格認定試験の科目も、今までのままでいいのか見直さ
なければならない時期に来ています。現在は行政手続き法や行政法を一生懸命やっていますが、時代の変化に応じて、民法の契約に関する部分や相続などについてしっかり勉強すべきだと思います」

注3 「行政書士法第1条」 行政書士法第1条第2項 行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。




国際行政書士協会会長
・畑 光氏  はた あきら


昭和8年、兵庫県出身。
現在、東京都行政書士会副会長
・日本行政書士政治連盟幹事長。
昭和32年、行政書士資格取得。
昭和48年、開業。




 
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