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農林業がもつ多面的な機能と役割

集落の再編整備(中山間地の住環境の整備と末端行政の効率化)


 今、農山村では、農地、森林、住宅、道路などがそれぞれの計画に基づいて進められておりますが、地域の特性に応じた、調和のとれたものとはなっていません。
 公共事業には砂防関係の工事などさまざまなものがありますが、
私は治山・治水、急傾斜地土砂崩壊、海岸保全など長期計画は国土保全事業として行えばいいと思っています。そして、事業規模をどんどん大きくするのではなく、長期的計画的に行うことです。


 また都市に住む人たちも、本来、「われわれのためにも、どんどんやってくれ」と言わなければおかしいのに、「人口が少ない地域に投資するのは変だ」「効率的でない」となるのも問題であると思います。これまで国家は過疎地域に電気を引き、道路を通し、水道を引いてきましたが、過疎化はいよいよ進んでいます。現在、14万の集落がこのままいけば、10年先には半分くらいになってしまうかもしれない。そうすれば、これまでの投資まで無駄になってしまいます。 それを避けるためにも、国家として中山間地の農林業を守らなければなりません。「農山村計画法」を基本法とし、集落の再編整備を国家プロジェクトとして、長期計画を国の責任で行うべきだと考えています。国土保全に世界一コストをかけている国でそれができないというのはおかしい。できない理由が公共事業の既得権であるとすれば、それは間違っています。政策の前提には常に国家・国民というものがなければなりません。


 国土保全的視点から、どのように地方振興をしていくかを研究する議員連盟をつくりました。会長が綿貫民輔先生で、私が幹事長をおおせつかっています。 今度の概算要求の前に1回、開きます。その議員連盟を足場に、前向きに取り組んでいきたいと思っています。

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