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【司法書士】合格後の未来の私を想像してみよう!若手士業奮闘記【第4回】

【司法書士】合格後の未来の私を想像してみよう!若手士業奮闘記【第4回】

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未来の私を想像してみよう!司法書士若手士業奮闘記!【第4 回】

司法書士<小林 綾見>先生が司法書士を目指したきっかけから合格後の研修、開業、そして現在に至るまでのエピソードを連載致します。

第4回目のテーマは"司法書士試験合格後の口述試験から研修について"お話しいただきます。 

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【第4回目】

司法書士口述試験〜合格後の研修について

さて、司法書士の筆記試験合格後には口述試験がありますが、この口述試験については特に言及することはありません。

口述試験の内容自体は、不動産登記法、商業登記法、司法書士法からそれぞれ出題があり、一人ずつ部屋に呼ばれ、数人の試験官から各分野に関する質問がされます。質問の内容自体はきちんと「試験」といえる内容ではあるのですが、司法書士の口述試験は「めったに落ちることがない試験」と言われており、普通に受け答えをしていれば、質問に答えられなかったり、間違ったりしても、よほどのことがない限りは合格できるといわれています。

まあ、筆記試験に合格された皆さんですから、普通に試験に臨んでいただければと思います。個人的には、司法書士法の1条、2条は丸暗記、司法書士の業務と義務等、司法書士法をおさらいし、あとは最低限の面接のマナー的なものを覚えておけば、気持ち的に余裕を持って臨めるのではないかと思います。がんばって!

そして、合格発表後には研修が待っています。

研修には何段階かあり、@中央研修(前期・後期(集合研修))、Aブロック研修、B特別研修、Cその他県ごとの研修制度があります。県によって、一定の研修を終了しなければ登録できない仕組みのところも多いので、特別研修以外は、ほぼ受講が必須といっても過言ではありません。

ここで、急に現実的な話をすると、研修受講料の他に、研修会場への交通費、場合によっては宿泊費、参考書籍の購入費が必要経費として必要になります。中央研修、ブロック研修の受講料が約8万円程度、特別研修の受講料が約15万円程度、中央研修は東日本の会場と西日本の会場に、ブロック研修は各地域ごとの会場分かれて行われるため、田舎の方にお住まいの方は場合によっては交通費宿泊費の支出が大きくなります。

そしてその他に、「接待交際費」という大きな支出が伴う場合があります。

苦労して手にした合格、受験のためにしばらく遊ぶことも我慢してきたけれど、もうその必要もない、周りには同じようにつらい受験生活を乗り越えた受験生、、、ということで、フラストレーションから一気に解放された合格者たちの中には、研修そっちのけで飲み食い遊ぶ方が結構いらっしゃるようです。青春ですね。

飲み代だけで何十万も使われる方もいるので、「研修をエンジョイするぞ!」という方は、合格後、お金を貯めておくことをお勧めします。

【特別研修】

特別研修は、簡裁代理の認定考査を受けるために必要な研修ですが、認定を取るかどうかは任意のため、中には研修を受けない方もいらっしゃいます。

私個人としては、ぜひ特別研修を受けて、認定を取ってほしいと思っています。ある先輩の司法書士は「昔ならともかく、合格した時から認定考査の制度がある今の司法書士なら、認定を持っていて当然だし、逆に認定がないと、「ダメな司法書士」だと思われてしまう」と言っていました。私はそれを聞いて必死で認定考査の勉強をしましたが、それ以外にも、業務において認定があれば何かと便利ですし、業務の幅が大きく広がるので、逆に認定がないと少し不便なのではないかと思ってしまいます。とはいえ、特別研修も認定考査もなかなか大変です。

何が大変かというと、研修に1度でも遅刻したり、病気や、やむを得ない事情で欠席してしまうと基本的に認定考査の受験資格を満たさなくなってしまうので、場合によっては翌年研修を受けなおさなくてはいけません。また、認定考査の合格率も年々下がってきていて、難しくなっているといわれています。

出題範囲や分量は本試験ほどではありませんが、研修を受けただけではなかなか合格できないので、研修修了後にかなり本腰を入れて認定考査対策が必要かと思います。

中には予備校の認定考査対策の講座を取っている方もいて、私が認定考査を受けた年には、どこかの予備校の模試の内容に近い内容が実際に出題されたようですので、予備校を利用するのも1つの方法かもしれません。がんばって!

最後に、特別研修について私が最も気を付けてほしいことは、インフルエンザです。

今年は新型コロナウイルスのこともありますし、皆さん、予防接種、手洗いうがい等体調管理には本当に気を付けてください。

司法書士

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