看取り士資格について
余命告知を受けてからお葬儀前までの幸せなエンディングをプロデュースする専門職です。医療保険・介護保険を使いながら、独自サービスで旅立つ方とご家族の方を支えます。
具体的には、どこでどのように最期を迎えるのか、葬儀のこと、お墓のことなど、ご本人の相談に応じます。医療保険、介護保険などの社会資源を充分にお使いいただいた上で、サポートするのが役割です。
日本看取り士会による「看取り士・看取り学講座」のご案内
一般社団法人 日本看取り士会とは
日本看取り士会は、看取り士の育成及び派遣を通じて、全ての旅立つ方々が最期、愛されていると感じられる国づくりを目的に活動を行っています。
看取りを支える専門職“看取り士”の育成及び派遣と、またそれを支える看取り見守りボランティア「エンゼルチーム」の組織という実践活動を行っています。
また、「看取り学講座」、「1日胎内体感研修」という啓発活動、ならびに、全国からのご依頼により、会長及び看取り士による「講演活動」も行っております。
看取り士とは?
医療・介護制度のすき間を埋める新たな「看取り」の支援者
看取り士とは、住み慣れた自宅での看取りを希望する人とその家族に寄り添い、最期の時間を支える専門職です。医療や介護の制度が整っている現代においても、死の場面に立ち会った経験のある人は限られており、いざ身近な人の最期を迎えると、どう対応すればよいのかわからないという声が多く聞かれます。
また、家族と同居する人が少なくなり、看取りの場面を一人で迎える「おひとりさま」の増加も社会課題となっています。医療や介護が担う役割とは別に、死にゆく人のそばに付き添い、家族に代わってその人らしい最期を支える役割が求められています。
看取り士は、最期の時間を穏やかに過ごすための心の支援を行います。本人の想いに耳を傾け、ご家族には心の準備と看取りの作法を伝え、不安や後悔を減らす手助けをします。必要に応じて、関係機関との連携を図る調整役も担います。
現代の多死社会において、看取り士は「もうひとりの家族」として、社会に必要とされる新しい職業です。
看取り士が注目される背景
日本は今、世界でも類を見ないスピードで高齢化が進んでおり、厚生労働省の推計によれば、今後多くの人が高齢期に自宅での療養や看取りを選ぶ社会が到来します。その一方で、核家族化や地域とのつながりの希薄化により、看取りを担う人材や経験が家庭内に存在しないケースが増えています。
また、医療機関や介護施設のリソースにも限界があり、すべての人が施設で最期を迎えられるとは限りません。厚労省の在宅医療・看取り推進の方針も、医療・介護の専門職だけで支え切れない現実を前提としています。
こうした中で注目されているのが、専門的な資格や免許がなくても、研修を受けた市民が終末期の支援に携わるという新しい支援のかたちです。看取り士は、医療・介護の専門職の業務を補完し、ご本人やご家族の心理的・社会的支援に特化した役割を担います。
特に今後、身寄りのない高齢者が増え、孤独死のリスクが高まる中、看取り士の存在は「誰にも頼れない人の、もうひとりの家族」としての機能も期待されています。制度では届かない部分に、人のぬくもりで寄り添う――その社会的意義が、ますます高まっています。
このような社会情勢のもと、外国人の雇用を望む企業は多くあり、人手不足の解消に繋がることが期待されます。しかしその一方では、在留期間や賃金への不安など多くの課題もあります。
そのような状況の中で、各企業のニーズに応じた外国人雇用を適切に実現できる人材が求められています。
看取り士の魅力・取得のメリット
魅力① 人生の最期に立ち会う「唯一無二の体験」ができる
看取り士は、誰かの最期の時間に立ち会い、その旅立ちを支える存在です。多くの人が避けたいと感じる「死の場」に、あえて足を運ぶ――その覚悟と実践を通じて、人としての深い学びと感謝に触れることができます。
魅力② 特別な資格がなくても、終末期支援に関われる
医師や看護師、介護福祉士でなくても、終末期の現場に関わることができます。看取り士は、医療や介護の専門職と連携しながら、心理的・社会的なケアを担う「もうひとつの支援者」として機能します。
魅力③ 死と向き合う力を、自分自身のために育てられる
今後、自宅での看取りが増え、死はより私たちの暮らしの近くにあるものになります。家族の看取り、地域での関わり、そして将来の自分自身の旅立ち――看取り士としての学びは、そんな時代に備える「人としての素養」として、大きな意味を持ちます。
魅力④ 暮らしの中に“看取りの視点”を
資格を取得した方の中には、家庭や地域の中で、看取りや死について語るきっかけづくりをしている方もいます。看取り士となることは、社会とつながる新しいあり方を身につけることでもあります。
魅力⑤ 医療・介護職の現場力を高め、心の負担を軽くする
看取り士の学びは、すでに医療や介護の現場で働く人にとっても有用です。実際に、看取り士となったことをきっかけに、職場での看取りの中心的な役割を担うようになったという声や、患者や利用者の死に直面しても、以前ほど精神的に落ち込まず、穏やかに対応できるようになったという報告もあります。専門職としてのスキルに、「看取りの思想」が加わることで、現場での在り方そのものが変わったと感じる方も少なくありません。
看取り士資格で習得・証明できるスキルは?
看取り士資格は、国家資格のような法的効力を持つものではありません。しかし、死にゆく人のそばにいるための心構えや、寄り添い方、家族への関わり方など、誰もが避けて通れない“人生の最期”に立ち会うための実践的な知識と技術を体系的に学ぶことができます。
●旅立ちの過程を理解し、落ち着いて寄り添う力
看取り士になる過程で、死の兆候や旅立ちに向かう身体の変化についても学びます。普段は目にすることのない「旅立ちの時間」にどのようなことが起きるのかを知ることで、いざという時に慌てず、落ち着いてそばにいることができるようになります。
●家族の不安や葛藤に寄り添うための言葉の力
看取りの現場では、ご家族が不安や戸惑いを抱えていることが少なくありません。看取り士は、相手の心に寄り添いながら、安心を届ける言葉のかけ方や間の取り方、沈黙を大切にする姿勢などを学びます。大切なのは「正しいことを言う」ことではなく、「安心してそばにいられる存在になる」こと。そのための在り方や言葉の使い方を学ぶことができます。
●看取りに関する幅広い基礎知識
医療・介護・葬儀・死後の手続きなど、看取りに関わるさまざまな分野の基礎知識を学ぶことで、必要な情報を適切に届けたり、関係機関との連携のきっかけをつくったりする力が身につきます。
●死を学ぶことで、生き方を見つめ直す力
看取りの学びは、死に向き合う力を育てると同時に、自らの生き方や価値観を問い直すきっかけにもなります。この内省力は、対人援助職に限らず、さまざまな場面で生かされます。
資格をどうやって生かす?活躍フィールドや役立つ仕事は?
自宅での看取り支援に関わりたい方へ
資格取得後は、看取り士として在宅での看取り支援に関わることができます。グループ会社である「株式会社日本看取り士会」では、看取りを望む方のご自宅に看取り士を派遣する仕組みを整備しています。
現在は副業的な位置づけではありますが、今後の社会的ニーズの高まりに対応できるよう、派遣体制や育成の仕組みづくりにも取り組んでいます。将来的には、看取りの支援がひとつの仕事として成り立つ環境を目指しています。
医療・介護・葬祭・宗教関係の専門職の方へ
看護師や介護士の方は、看取り士としての学びを通して、患者や利用者が最期を迎える際の声かけや、家族への言葉の選び方に自信を持てるようになります。現場で看取りの担当を任される場面でも、落ち着いて対応できる力が身につきます。
また、葬祭業者や宗教者の方は、ご遺族への初期対応や儀礼の前後の会話など、感情が揺れ動くタイミングに寄り添う姿勢を実践に活かすことができます。儀式の提供だけでなく、「心に寄り添うプロ」としての信頼構築にもつながります。
家族の看取りを経験された方/地域で活動したい方へ
ご自身の親や配偶者の看取りを通して、「あの経験を誰かの役に立てたい」と感じた方が、看取り士資格を取得し、個人として地域での活動につなげているケースがあります。資格を通して看取りに関する理解を深めることで、ご近所や知人の相談にのったり、イベントで“看取りの話”を語ったりと、自分の経験を活かす場を持つことができます。
こうした力を持つ人が地域にいることは、これから死がより身近になっていく社会において、安心と支えのひとつになります。
定年後や現場引退後の方のセカンドキャリアとして
医療や介護の現場を定年退職された方、あるいは身体的な事情で現場を離れた方の中には、看取り士資格を取得して活動を継続している方もいます。これまでの経験や人脈を活かし、ご近所や元の職場、知人からの依頼に応じて看取りのサポートに関わることができます。
これらの方々の中には、介護保険の枠組みにとらわれない保険外サービスとして、自身で看取り支援の個人事業を展開されている方もいます。看取り士としての学びを生かすことで、身体への負担を抑えながら、感謝される“自分らしい働き方”をつくることができます。
看取り士はこんな方におすすめ
家族や身近な人の最期を支えたいと考えている方、医療や介護の現場で終末期ケアに関わっている方、自身の経験を地域に還元したい方におすすめです。看取り士資格を通して、旅立ちを迎える人とその家族に寄り添う力が身につきます。
また、看護師・介護士など専門職の方が現場での対応力を高めるために、定年後のセカンドキャリアとして、自分のペースで活動を始める方にも選ばれています。人の最期に関わるための姿勢や知識を学び、今後の多死社会を支える一員として、社会に貢献する力を養うことができます。
- 今、こんなお悩みをお持ちの方
- 家族の死に直面したとき、自分に何ができるのかわからない
- 親やパートナーの看取りが不安で、気持ちの整理がつかない
- 仕事で高齢者の最期に立ち会うことがあるが、うまく声がかけられない
- 死に関する場面になると、心がざわついてしまう
- 一人暮らしの親や高齢の知人の「その時」にどう備えればいいのか迷っている
- かつて看取りに立ち会ったが、後悔や疑問が心に残っている
- 将来、こんな夢を実現したい方
- 最期まで「その人らしい時間」を支えられる力を身につけたい
- 家族や大切な人を、あたたかく送り出せる自分でありたい
- 医療や介護のスキルに、「心の寄り添い」を加えたい
- 地域で看取りやいのちの話ができる人になりたい
- 死をタブーにしない社会づくりに関わりたい
- 「自分自身の死に方」を前向きに考えられるようになりたい
看取り士になるには?資格取得までの流れ
一般社団法人日本看取り士会が主催する「看取り士養成講座(初級・中級・上級)」を順に受講し、上級講座修了後に修了テストを受けて合格することで、看取り士になることができます。 学歴や経験、資格などの前提受講条件はなく、どなたでも受講いただけます。
看取り士資格取得のステップ
STEP1看取り学 初級講座 受講
看取りの基礎知識と心構えを学び、実践に役立つスキルを身につける講座。
本講座では、看取りに関する基礎的な知識と実践に必要な心構えを学びます。
STEP2看取り学 中級講座 受講
看取りの現場で実際に求められる対応や技術を学び、より深い理解を得る講座。
本講座では、看取りの実践に必要な知識と技術を深め、現場で役立つスキルを習得します。
STEP3看取り学 上級講座 受講
看取りの本質をより深く理解し、魂の旅立ちに寄り添うための講座。
本講座では、看取りをより深く学び、魂の旅立ちを支えるための理解を深めます。
STEP4修了テストの提出 → 資格取得
2025年2月15日(土)~8月15日(金)お申込み限定
<初級+中級+上級>講座の特別価格キャンペーン実施中!