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特集1
中小企業診断士のコンサルティング


--中小企業診断士は経営コンサルタントとしては唯一の国家資格ですが、弁護士や税理士といった専門職も経営コンサルタント的な業務をしています。他の士業と比べて、中小企業診断士によるコンサルティングにはどのような特色があるのでしょうか?
「たいへん失礼ながら、一般に税理士の先生は非常に多くの顧問先をもち、せっかく企業の中枢を担うお仕事をされているにも関わらず、コンサルティング業務に力を入れておられる方は比較的少な
いように思われます。財務諸表を手に入れ、税務申告のお手伝いをしておられるのですが、経営指導はほとんどされていない方が多い。また積極的にコンサルティングをされている税理士の先生も、事業の結果として出てきた数字から経営分析表を作成して、内容を説明されたり、税金はどうすればいいのかといった、いわば後追的なアドバイスが中心となっているのではないでしょうか。これは公認会計士によるコンサルティングもついても同じことがいえると思います。


 弁護士にしても、顧問としてその企業と長く付き合っていれば、業務の流れを先読みして、発生する可能性がある法律問題を指摘するといった前向きのコンサルティングをされている方もいらっしゃると思いますが、やはり何かしら事件が起きてから、後追いの形で、コンサルティングをすることが弁護士のメインの業務ととらえられているのではないかと思います。
 それに対して、中小企業診断士の行うコンサルティングは、つねに企業と一緒に経営を考えていくという点に特色があります。このような計画を策定して、こう動けば、このような結果が期待できるという事前のアドバイスによって、経営そのものをいかに良くしていくか、つまり、結果を出すためのコンサルティングを行っているわけです。それが他の専門職のコンサルティングとの一番大きな違いではないでしょうか」

 
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