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新たな基本法のもとでの農業者と農業者団体の役割

三つの共生運動


子どもたちへの働きかけは、私たちが展開している「三つの共生運動」と関連してきます。
 その三つの共生運動の中に「次世代との共生」があり、
これは子どもたちとの共生を意味します。具体的には学童農園の設置など農業や自然に親しむ教育について生産者や農業団体が積極的に役割を果たしていくことです。


 二つ目は「消費者との共生」です。地場の新鮮、かつ安全なものを地域の皆さんに供給すること、市民農園の設置や、産地市場・直販店を運営しながら役割を果たしていきたいと思います。
 また自然豊かな農村に長期滞在するグリーンツーリズム(注)が注目されていますが、美しい農村を維持しながら、都市に住む皆さんに自然環境を満喫していただける環境づくりに取り組むことも重要な課題です。
 三つ目は「アジアとの共生」です。国は異なっても、同じアジアのモンスーン地帯の農業者たちは同様の課題を抱えています。コメ中心であること、農地は小規模で分散していること、家族中心の零細な経営であり、それをどのように維持していくか、などが共通する課題としてあります。アメリカの企業的な農業経営とは決定的に異なります。またアジアには飢餓に苦しんでいる国もあるわけです。そういう意味からも、ぜひアジアとの連携を図っていきたいと思っています。


注 グリーンツーリズム
ヨーロッパで80年代以降に急速に広がった。農村にゆっくりと長期滞在するスタイルの旅行。日本では94年に、「農村休暇法(農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関する法律)」が制定された。

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