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キャリアコンサルタントの年収と雇用形態ガイド

キーイメージ
キャリアコンサルタントは、求職者やキャリアを考える人々の悩みを傾聴し、必要に応じて適切な情報を提供する専門職です。この職業には多岐にわたる業務内容や求められるスキルがあり、その収入や雇用形態も多様です。では、具体的にどのような雇用形態となるのでしょうか。また、雇用形態により年収に違いはあるのでしょうか。本記事では、キャリアコンサルタントの年収事情と雇用形態について解説し、キャリアコンサルタントとして活動する方、これからキャリアコンサルタントを目指す方に役立つ情報を提供することを目指しています。


目次

1 キャリアコンサルタントってどんな職業?

1-1 キャリアコンサルタントの仕事内容


キャリアコンサルタントは、個人がキャリアの様々な段階で最適な選択を行えるようにサポートする専門職です。自身のキャリア形成に悩む方に対し、傾聴を中心とした相談対応や時には助言を行うことで、相談者(クライエント)のキャリア成功を促進します。キャリアコンサルタントの主な役割は、個々のキャリア目標に対する指針やアドバイスを提供し、職場での問題やキャリアチェンジの際の相談にも対応することです。具体的には、履歴書・職務経歴書の作成支援や面接対策、スキルアップの計画など、多岐にわたる業務を行います。

現代の多様な職業環境において、個人の適性や希望に合った職業選択はその後のキャリアに大きな影響を与えるため、キャリアコンサルタントの役割は非常に重要です。
例えば、新卒学生に対しては自己分析や企業研究のアドバイスを行い、就職活動をサポートします。転職希望者に対しては、転職活動の方向性の決定や面接対策、職務経歴書の作成支援などを行います。キャリアアップを目指すビジネスマンのサポートでは、スキルの棚卸しや新しいキャリアパスの提案を通じて、さらなる成長を目指します。
自身のスキルや希望に合致した働き方・仕事を見出すことができれば、継続的なキャリアの発展が期待できます。キャリアコンサルタントの具体的な業務内容は、クライエントとの一対一の相談対応やワークショップ、セミナーの開催、オンラインでのフォローアップなど、非常に多岐にわたります。社内・社外問わず、求職者や従業員、一人一人の労働者の人生に大きな影響を与え、職業生活の質を向上させるために日々活躍する職業がキャリアコンサルタントです。

1-2 必要な資格とその取得方法


「キャリアコンサルタント」を名乗って相談業務に従事するには、「キャリアコンサルタント」の国家資格が必要です。国家資格キャリアコンサルタントは、キャリア支援に関する専門知識やスキルを証明するものであり、キャリア相談業務の求人への応募にあたっては必須となる場合が多いです。国家資格を保持していることにより、キャリアコンサルタントとしての信頼性と市場価値が大いに向上します。クライエントとの信頼関係の構築や、企業からの信頼を獲得する際に非常に重要となるでしょう。収入面でもプラスに働く傾向があります。
では、どのようにこちらの資格を取得するのでしょうか。国家資格ですので、国家資格キャリアコンサルタント試験(学科試験と実技試験の両方)に合格する必要があります。受験にあたっては以下の受験資格のいずれかが必要です。

・厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了する
・労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し、3年以上の 経験有する
・技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格済である

3年以上の実務経験を積んで受験することも可能ですが、多くの方が3〜5カ月程度の期間キャリアコンサルタント養成講座を受講し、修了して国家試験を受験します。キャリアコンサルタント養成講座では、学科試験において問われるキャリア理論及びカウンセリング技術に関する知識や、実技試験において求められる面接や実務的なスキルを短期間で身に付けることができます。ロールプレイング等を通じて実践的に学ぶことができますので、こちらを受講して国家資格の受験資格を得ることをお勧めします。

キャリアコンサルタント養成講座についてはこちら

2 キャリアコンサルタントの年収事情

人々のキャリア選択・キャリア自律をサポートするキャリアコンサルタントについて、その年収事情が気になる方も多いでしょう。キャリアコンサルタントの平均年収やその要因、雇用形態による違いについて解説します。
まずは、キャリアコンサルタントの平均年収とその主な要因について見ていきましょう。その後、年収を左右する具体的な要素や雇用形態ごとの収入の違いについてご紹介します。また、フリーランスとして働く際の収入や成功するために必要なことにも触れていきます。

平均年収とその要因


キャリアコンサルタントの年収について、2023年の「労働政策研究報告書No.227」で報告されています。
キャリコン年収
*独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.227」図表2−9より作成

図1は、正規雇用、非正規雇用、キャリアコンサルタントとしてフリーランスあるいは個人事業主として働く方の「就業状況別の最近1年間の税込個人年収」です。キャリアコンサルタントとしての仕事によるものかどうかに関わらず、直近1年間の収入であることに留意してください。
年収の傾向は雇用形態によって異なり、「正規雇用」では500万円〜700万円、「非正規雇用」では300万円〜500万円がボリュームゾーンであることがわかります。「フリーランス・個人事業主」になると、100万円〜300万円の方が多いようです。一方、年収900万円以上となると、「非正規雇用」はほぼおらず、「正規雇用」「フリーランス・個人事業主」の方が多くなるということは興味深い点です。
なお、国税庁が公開する「令和4年分民間給与実態統計調査結果について」によると、2022年度の平均給与は458万円です。雇用形態にもよりますが、「正規雇用」「非正規雇用」については平均給与と大きな差は無いと言えます。

キャリアコンサルタントの平均年収は、経験年数や地域、保有スキルといった複数の要因によって大きく異なります。一例として、都市部で働くキャリアコンサルタントは、地方で働くコンサルタントよりも平均的に高い年収を得る傾向があります。これは、都市部に企業や求職者が集中しているため、サービスに対する需要が高まるためと考えられます。
さらに、専門的な資格やスキルを持っているコンサルタントほど、高収入を得る可能性が高まります。例えば、キャリアコンサルティング技能士の資格を持っている場合、その専門知識や技術力が評価され、年収にも反映されることが多いです。

3 キャリアコンサルタントの雇用形態

キャリアコンサルタントとして働く際には、さまざまな雇用形態があり、自身のキャリアプランやライフスタイルに合わせて選択することが重要です。本章では、キャリアコンサルタントの雇用形態について詳しく解説します。まずは正規雇用、続いて契約社員・パート・アルバイトといった非正規雇用、最後にフリーランス・個人事業主としての働き方について見ていきましょう。

3-1 正規雇用のキャリアコンサルタント


キャリアコンサルタントとしてのキャリアを考える際に、正社員としての雇用形態は重要な選択肢の一つです。正社員の立場でキャリアコンサルタントとして働くことができるのであれば、安定した収入と福利厚生を享受しながら、長期的なキャリアパスを築くことができます。

しかし図2の通り、「正規雇用」の就業状況で個人年収のうち「キャリアコンサルティングに関連する活動」で収入の8割を得ている方は10%程度であることがわかります。また、キャリアコンサルティングに関連する活動では全く収入を得ていない方が60%弱と、キャリアコンサルタントの資格を取得したものの、収入には反映されていない方が「正規雇用」では多いようです。
キャリコン収入割合
*独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.227」図表2−11より作成
「正規雇用」で働くキャリアコンサルタント資格の保有者は、民間企業の人事・総務部門に勤める方が多く、幅広い業務にあたっていることが理由として挙げられます。
しかし、近年は現場での人材育成にあたってOJTが主流となり、上司と部下の間での1on1面談が求められるなど、現場のチーム内で傾聴スキルや信頼構築を必要とされる場面が増えています。収入には直接つながらないものの、キャリアコンサルタント資格の取得が有効に働く場面も多くあるでしょう。結果として自身のスキルアップやキャリアの向上にも繋がります。

3-2 非正規雇用のキャリアコンサルタント


契約社員やパート、アルバイトとして非正規雇用で働くキャリアコンサルタントは、働き方の多様性、業務内容の選択肢が多い点がメリットとしてあげられます。これにより、個々のライフスタイルやキャリアのステージに合わせた働き方が可能となります。

前述の図2の通り、「非正規雇用」や「フリーランス・個人事業主」ではキャリアコンサルティング業務に関連する活動で何らかの収入を得ている方が多くを占め、「非正規雇用」においては、収入の8割以上をキャリアコンサルティング関連の活動で得ている方が半数を占めています。下記表1、表2の通り、特に、ハローワークや地域若者サポートステーション等、公共事業(官公庁などからの委託を受けて行う事業)における職業紹介・労働者派遣業においてキャリアコンサルタントの仕事に携わる方が多いようです。「非正規雇用」のキャリアコンサルタントとしては、公的機関における相談員等、特定のニーズに応じた相談業務や限られた短期間のプロジェクトに従事することが多いのも特徴です。
キャリコン非正規
*独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.227」図表2−13、2−14より作成
また、自分のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を選択できるというメリットもあります。例えば、非常勤で公的機関や各種教育機関でキャリアセンターのカウンセリングスタッフとして勤務する場合、限られた曜日のみ週数日といった求人もあります。

非正規雇用のキャリアコンサルタントとしての働き方には、収入の安定性と年収に関する課題がありますが、キャリアコンサルタントの資格を活かしたい、相談業務にひとまず就いてみたいという方にはおすすめできる働き方です。

3-3 フリーランスとして働くキャリアコンサルタント


フリーランスのキャリアコンサルタントとして働くメリットについては、柔軟な働き方やクライアント選択の自由が挙げられます。一方で、安定した収入が保証されないなどのデメリットも存在します。
実力と実績次第で高収入を得ることができる可能性があります。また、自らのスケジュールを自由に組み立てることができ、多様なクライアントに対応する仕事を得られる機会がある一方、フリーランスは自分自身で仕事を見つけると同時に、クライアントに信頼され、選ばれる必要があります。そのためには、高い専門スキルや自律性が求められます。特定の業界における深い知識や最新のキャリア開発理論を学ぶこと、また、効率的な時間管理や営業スキルも重要です。フリーランスとして成功するためには、継続的な学習と自己管理そして、自ら仕事を開拓する姿勢が不可欠と言えるでしょう。

4 これからのキャリアコンサルタントに求められるスキルとは

資格取得は一つのステップですが、それを基にして自己研鑽と実務経験を積むことで、より多くのクライアントから信頼されるキャリアコンサルタントとして成長できます。キャリアコンサルタントとして成功するため、また年収アップのため、求められるスキルとはどのようなものなのでしょうか。他に取得しておいた方が良い資格等はあるのでしょうか。追加資格の取得がキャリアコンサルタントにとってどのように役立つかを見ていきましょう。

4-1 継続学習とスキルの向上


図4は、「キャリアコンサルタント」以外の資格の保有状況と、その資格保有者のうちキャリアコンサルタントとして毎日活動している人がどれだけの割合いるかを表しています。
キャリコン保有資格
*独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.227」図表4−1、4−4より作成
1級技能士・2級技能士保有者については、半数程度がキャリアコンサルタントとして毎日活動しています。キャリアコンサルタントとしてのスキルアップに、2級キャリアコンサルティング技能士の取得を目指してみることは良い目標となるでしょう。1級キャリアコンサルティング技能士については保有者こそ少ないものの、取得することでスーパーバイザーとしての業務にも就くことができます。将来的には取得を目指すことをお勧めします。
継続教育はキャリアコンサルタントとしての価値を高めるために非常に重要です。業界のニーズやトレンドは絶えず変化しているため、最新の知識とスキルを身につけておく必要があります。これにより、クライエントに対して常に質の高いキャリアコンサルティングを提供することができます。
キャリアコンサルタントは、継続教育と自己研鑽の努力を怠らず、常に情報のアンテナを張り巡らせることで、クライエントの多様なニーズに適応し、より具体的で効果的なアドバイスを提供することができます。これが、キャリアコンサルタントとしての信頼と実績を築く鍵となります。

4-2 オンライン会議ツールの活用


デジタル化の波が進む中、時間や場所にとらわれない柔軟な対応が可能なオンラインでのキャリアコンサルティングの需要が高まっています。図3は、キャリアコンサルティング関連業務におけるオンラインでの活動の割合です。
キャリコンオンライン
*独立行政法人労働政策研究・研修機構「労働政策研究報告書No.227」図表3−30より作成

「相談・面談・カウンセリング」「セミナー・研修・授業の講師」における3分の1程度、「キャリア形成に関する制度の設計・運用」の8割がオンラインでの活動になっていることがわかります。

近年においては、ZoomやTeams、Google Meetといったweb会議ツールを使用して、直接対面せずとも顔を見ながらカウンセリングを行うことができます。また、資料や画面を共有して具体的なアドバイスを提供することができます。これにより、時間や場所の制約を受けずに効果的なキャリアコンサルティングを実現できるようになっています。
オンラインでのキャリアコンサルティングはこれからも需要が増える見込みであり、キャリアコンサルタントとしての新たなスキルセットが求められるでしょう。デジタルツールの操作スキルやオンラインコミュニケーション能力もこれから必要となってくるでしょう。これらのスキルを磨くことが今後の成功に繋がります。

筆者・監修者

筆者:株式会社東京リーガルマインド キャリアコンサルタント課 山中 沙知

大学卒業後、大手SIerにて金融機関向け財務分析システムの開発・サービス企画に従事しつつ、産業カウンセラー資格を取得。LECに入社後、キャリアコンサルタント関連講座の運営・社内業務改善に取り組むかたわら国家資格キャリアコンサルタントを取得。キャリア相談の場を広げるべく、関連法人NPO生涯学習にてオンラインキャリア相談サービス「つなぐe-キャリア」の企画・運営にも従事している。

西脇 奈保子
監修:株式会社東京リーガルマインド 執行役員 西脇 奈保子

新卒で(株)リクルート入社、6年半勤務後、NHKキャスターに転身。 NHK宇都宮放送局、さいたま放送局、渋谷放送センターにて、 総合TV・BSニュースのキャスター、番組企画制作・リポートなどを担当。 LEC東京リーガルマインド入社後は、公共事業本部マネージャーとして、 厚生労働省、自治体からの委託による就労支援事業、研修・講習運営事業を複数統括。 現在は講師として、キャリアコンサルタント養成講座・2級技能検定対策講座・更新講習を担当。 関連法人NPO生涯学習プロデューサーとしてキャリアコンサルタント活躍の舞台拡大、 ESD事業部では、外国人のキャリア支援にも取り組み中。

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