平成30年第Ⅰ回短答式本試験の結果を受けて
今回の短答式本試験の合格ラインは70%でした。全体としての難易度は標準レベルであったことを考えると,監査審査会の公表している70%のラインは妥当であると考えられます。また、合格者が1,090名と,昨年度の12月(1,194名)と比較して減少しており,5月試験の合格者は昨年度より増加することが予想されます。
論文式試験へ向けて
論文式試験については,前年までと大きな変化はないと考えられます。例年通りおおよそ3,000人程度の受験者と考えられ,合格者も1,000人程度に落ち着くでしょう。
今回の短答式試験に合格された方は,ここから論文式試験に向けて本格的な学習が始まります。期間は8ヶ月と論文合格までの準備期間としては十分な期間と言えますが、余裕があるとは決して言えません。まず、短答時に学習していなかった租税法を早めに仕上げることがポイントになるでしょう。
5月短答式試験へ向けて
今回の12月試験の難易度は概ね標準レベルと言えましたが,5月試験はここ数年難易度があがります。そのため、12月試験と同じ問題レベルということを想定しないでください。ただ、結局のところ短答式試験も相対試験といえ、人数で合格ラインを決めますので、例え難易度が上がっても、条件は皆同じです。基本的な問題を如何に取りこぼしのないように、正答を積み上げていくことができるかだけを考えてください。そのため,徒に細かな論点に入り込むのではなく,従来通り基本に忠実な学習を心がける必要があります。とにかく,優先すべきなのは①計算科目,②苦手科目です。これらを直前期に回さないような学習計画を立てましょう。