あなたの周りには、事案に対する戦略的思考や契約書等、書類作成の能力や技術は飛び抜けて優れているものの、顧客からの評判はいま一つよくないという実務家がいないでしょうか。あなた自身がそのような人ではないことを祈っておりますが、実際にこのような非常に損なタイプの人がいるのです。そのようなタイプに共通
して欠けているのは、顧客の心をつかむ話し方や表情、雰囲気であると断言できます。
今回は、相手の気持ちをつかみ、かつ信頼をも得ることができる“話し方”を述べていきます。
まずは“顔で話す”こと、つまり相手に対して笑顔を向けて話すことを心がけてみましょう。
人は、相手が自分に対して笑顔で接してくれた場合と、そうでない表情の場合とでは全く違う反応をするものです。笑顔で話をすることができるあなたに対しては、聞き手は何らかの安心感を持ちます。安心感を持つということは、お互いの間にラポール(信頼)が生まれ、あなたと相手との距離をぐっと縮めてくれます。したがって、実務家であるあなたが、講演をする際はもとより、顧客と一対一で話をする際にも、絶対に忘れてはならないことが、“顔で話す”それも“最高の笑顔で話す”ということなのです。
さらに、より好感を与えるために“目で話す”ことを心がけましょう。昔から目は心の窓と言われています。笑顔であっても目が笑っていなければ、相手はそこからあなたの嘘、とまではいかないにしても、本心を見抜いてしまいます。それほど目の表情は強烈な印象を与えるものなのです。相手から真のラポールを得るためにも、目の表情については充分注意を払う必要があります。
次回は、実務家として欠かせない顧客の心をつかむ“聴き方”についてお話します。お楽しみに。
参考 「よい目つき」と「悪い目つき」とは
よい目つき:相手の顔全体を自然にやさしく見る 等
悪い目つき:すぐ目をそらす、目線を合わせない、一点を見つめる、相手を凝視する、目を不必要にキョロキョロさせる
等
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