実務家の中には、顧客を増やしたい、収益を上げたいと思っている反面、セールス(営業)という言葉を聞いてもそれは自分とは無縁であると、その必要性を感じている方は決して多くないと思います。しかし、不況で厳しさが増していることもあってか、これからの時代は、セールスなしに顧客の心はつかめないということに気付き始めている方が増えつつあります。 そこで今回は、本業である実務自体だけではなく、実務家自身の人柄で他者と差を付けることができる、ということのさわりをお話したいと思います。 まず、実務家といえども、基本はセールスであることを忘れてはなりません。つまり、売る内容が「モノ」ではなく、「専門知識」であるだけの違いしかないのです。どんなに実務家として知識、技術が優れていても、セールスを怠れば、顧客の新規獲得はあり得ません。 例えば、優れた営業マンは一流の人間であると言われています。つまり、その営業マンの普段の心がけや、顧客に対する気配りや熱意、ビジネスマナーといったものに大変優れていることが“一流”と言われる所以なのです。つまり、ビジネスマナーを身に付けて初めて顧客から見て優れた営業マン=信頼できる人となるのです。では実務家の場合、どのようにすれば顧客から見て感じのよい、是非とも依頼をしたいと切望される人柄になれるのでしょうか。 メラビアンの法則という第一印象の創出要因について述べたものがあります。着目すべきは中身より外見であるというところ。つまり、私達が普段初対面 の相手に出逢った時、まず見るところは容姿だということです。外見には、立居振舞いなど容易には修正できないものと、容易に修正ができるものとに大別 されますが、身だしなみを整えることは最も容易であるはずです。まず、大事な顧客の第一印象を損ねないために、頭のてっぺんから足のつま先まで意識を少し持つということだけで、何かが確実に変わるのです。 次回は具体的に何をどのように変えればいいのか、という具体的なお話をしていきたいと思います。 お楽しみに。 |
■メラビアンの法則 |