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DATA | ||
往年の(1960年代)人気テレビシリーズ「弁護士プレストン物語」のリメイク版で「新弁護士プレストン・シリーズ」から映画化したものです。裁判もの映画の名作「12人の怒れる男」の名脚本家のレジナルド・ローズのシリーズ製作によるもので、大変よくできた法廷映画です。日本では、シリーズのうち、この映画だけがビデオ公開されています。 原題は、THE DEFENDERS 2: Choice of Evilsで1997年スタンロゴウ・プロダクション製作、パラマウント映画配給の劇場用映画です。日本語字幕版ビデオがCIC・ビクタービデオから発売されています。 |
監督はテレビ界出身の大物監督のアンディ・ウォークが、ピーター・ウォークと共同脚本を書いて演出したものです。 ボー・ブリッジス、E.G.マーシャル、ジョン・ポリート、マーサ・プリンプトン、デビッド・ヘンブレン、メレニー・ニコルス・キング、ジェームス・マクダニルなど、テレビ界の人気男優女優が出演しています。 なお、題名のディフェンダースは、法律用語で検察側のプロセキュータース(検事)に対比される被告人のDefense(防御)に当たる弁護士を指す言葉です。内容は刑事裁判の弁護にあたる弁護士の物語です。 |
STORY | ||
ニューヨークの刑事裁判所が舞台です。
フリーの新聞記者のジャック・ケイシー(ジェームス・マクダニエル)は、ニューヨーク市警の汚職事件をスクープしますが、記事を書かれた張本人フランク・ローリンズ刑事(ニコラス・パスコ)に酒場で絡まれ、殴り倒してしまいます。その後、ローリンズは死体となって発見されます。 ケイシーは無実ですが、殺人罪で逮捕されてしまいます。 |
ケイシーの弁護人をつとめたのは刑事弁護士のドン・プレストン(ボー・ブリッジス)とMJ・プレストン(マーシャ・プリンプトン)ですが、被告人ケイシーの強気の本人証言が陪審に逆効果となり、状況証拠から25年の刑期を宣告されます。 ライカーズ島刑務所に送られることになったケイシーは看守の勘違いで釈放され、そのまま逃亡します。逃亡中に警察に追われ発砲されたケイシーは、自らを守るため追っ手の巡査を殺してしまいます。 |
プレストン弁護士は、ケイシーの逃亡中にローリンズ刑事殺し事件の真犯人を突き止めえん罪事件であったことを証明します。彼は、ケイシーを説得して裁判所に出頭させ、巡査殺し事件に臨みます。罪状認否では正当防衛を主張し、無罪を答弁します。 審理前のディスカバリー(開示手続)で不審な通報テープを知ったプレストン弁護士はその通報者をつきとめ、 |
ケイシーと殺害された巡査の争いの現場に知られざる目撃者がいたことを突き止めます。 陪審の選任の後、審理が始まります。リエンジ判事(デビッド・ヘンブレン)の法廷指揮の下で、検察側のオーシーニー検事補(ジョン・ポリート)と被告人側のダン・プレストン、MJ・プレストン弁護士の秘術をつくした法廷の戦いが始まります。 |
POINT | ||
刑事裁判は、陪審の無罪、有罪の評決で、被告人の生死が決まりますから、大変迫力のあるテーマですが、この映画は、公判の法廷シーンで裁判の進行の模様を丁寧に描いており、興味深く見れます。罪状認否から始まって、審理前の開示手続、審理(トライアル)に入ってからのオープニング・ステートメント(冒頭陳述)、 | 承認尋問における直接質問と反対尋問、司法取引における有罪答弁など、訴訟手続の進行が手に取るようにわかります。ストーリーに意表をつく逆転、深い心理描写などがあり、内容の濃い映画です。アメリカの裁判を映像で理解することができます。一見をおすすめしたい映画です。 |
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