毎年6月の第二週、木曜日から日曜日にかけて、全米移民弁護士会の総会・研究会が開かれる。移民法弁護士会の合同研究会としては、そのほかにミッドイヤーコンファレンス、州別研究会などもあるが、たいてい週末を含んで2日で終わるから、3泊4日というのは、各種弁護士会による研究会の中でも長いほうだろう。全米で合計5,000人を越す移民法弁護士会員にとって、この総会は大事なイベントである。参加者は当初約2,000人と予測されていたが、今回は直前まで申し込み者が後を絶たなかったらしく、6階建てのコンベンションセンターをほぼ貸し切る形となった。開催地は毎年変わり、
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全米の各州を順々にめぐるようなかたちだ。今年は、シアトルで開催された。
期間中、各種のレクチャーに参加することが当然第一の目的だが、講習は二の次で、他の弁護士とのネットワーキングに励む、という人もいる。実際、だだっ広い講演会場で周りを見まわすと、他州の弁護士ばかりで、州の境を越えて、共通の話題を持つ移民法弁護士がこんなにいるのか、と思うと、妙な感慨を覚える。というのも、通常弁護士は州内の業務に限られているため、例えばサンディエゴ弁護士会、あるいはカリフォルニア州弁護士会といったような、地域的なフォーラムで集まることになるからだ。
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